ジェイソン始動! 『13日の金曜日 PART2』解説|どんな映画?あらすじ・キャスト・魅力・レビュー・ネタバレまとめ

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『13日の金曜日 PART2』より © 1981 Georgetown Productions, Inc.

映画『13日の金曜日 PART2』(1981)を紹介&解説。


映画『13日の金曜日 PART2』概要

映画『13日の金曜日 PART2』は、1980年のホラー映画『13日の金曜日』に続くシリーズ第2作。前作で製作に参加したスティーヴ・マイナーが長編監督デビューを果たし、閉鎖されたキャンプ・クリスタルレイク近郊を舞台に、新たな惨劇を描く。

前作では母パメラ・ボーヒーズが殺人鬼だったが、本作では死んだと思われていた息子ジェイソン・ボーヒーズが本格的に殺人鬼として登場。なお、後にシリーズの象徴となるホッケーマスクはまだ身につけておらず、片目部分に穴を開けた布袋をかぶっている。

主演はエイミー・スティール。共演にジョン・フューリー、エイドリアン・キング、カーステン・ベイカー、ウォリントン・ジレットら。

作品情報

日本版タイトル 『13日の金曜日 PART2』
原題 Friday the 13th Part 2
製作年 1981年
本国公開日 1981年5月1日
日本公開日 1981年9月12日
ジャンル ホラー/スリラー
製作国 アメリカ
原作 無
上映時間 87分
監督 スティーヴ・マイナー
脚本 ロン・カーツ
製作 スティーヴ・マイナー/デニス・マーフィー(共同製作)/フランク・マンキューソ・Jr.(製作補)
製作総指揮 トム・グルーエンバーグ/リサ・バーサミアン
撮影 ピーター・スタイン
編集 スーザン・E・カニンガム
作曲 ハリー・マンフレディーニ
出演 エイミー・スティール/ジョン・フューリー/エイドリアン・キング/カーステン・ベイカー/スチュアート・チャーノ/ウォリントン・ジレット/ウォルト・ゴーニー/マルタ・コーバー/トム・マクブライド/ビル・ランドルフ/ローレン=マリー・テイラー/ラッセル・トッド/ベッツィ・パーマー/ジャック・マークス
製作 ジョージタウン・プロダクションズ
配給 パラマウント・ピクチャーズ(米国)/パラマウント=CIC(日本)

あらすじ

キャンプ・クリスタルレイクで起きた惨劇を生き延びたアリスは、事件のトラウマに苦しみながら暮らしていた。

それから5年後。閉鎖されたキャンプ場の近くに、ポールが運営するキャンプ指導員養成所が開かれ、ジニー、ジェフ、サンドラ、マーク、ヴィッキーら若者たちが集まる。

地元には「幼い頃に湖で溺れたジェイソン・ボーヒーズは実は生きており、母パメラを殺された復讐のため森をさまよっている」という伝説が残されていた。

単なる怪談として笑う若者たちだったが、やがて周囲では不可解な出来事が起こり始め、一人また一人と姿を消していく。

主な登場人物(キャスト)

ジニー(エイミー・スティール):ポールの恋人で、キャンプ指導員養成所に参加する若い女性。子どもの心理学を学んでおり、ジェイソンを単なる怪物ではなく、母親への強い依存を抱えた人間として分析する。知性と機転を武器にジェイソンへ立ち向かう本作の主人公。

ポール(ジョン・フューリー):クリスタル・レイク近郊でキャンプ指導員養成所を運営する責任者で、ジニーの恋人。若者たちをまとめるリーダー的存在で、ジェイソンについての地元の伝説は迷信だと考えている。

ジェフ(ビル・ランドルフ):キャンプ指導員養成所に参加する青年で、サンドラの恋人。明るく活発な若者で、サンドラとともに立入禁止となっている旧キャンプ・クリスタルレイクへ興味を示す。

サンドラ(マルタ・コーバー):ジェフの恋人で、キャンプ指導員候補のひとり。好奇心が強く、ジェフを誘って立入禁止の旧キャンプ場へ足を踏み入れる。

マーク(トム・マクブライド):オートバイ事故で両脚が麻痺し、車椅子を使用するキャンプ指導員候補。再び歩けるようになることを諦めておらず、明るく前向きな性格。ヴィッキーと互いに惹かれ合っていく。

ヴィッキー(ローレン=マリー・テイラー):キャンプ指導員養成所に参加する若い女性。車椅子を使うマークを特別扱いすることなく、積極的に好意を示して距離を縮めていく。

テリー(カーステン・ベイカー):愛犬マフィンを連れて養成所に参加する若い女性。スコットからたびたび悪ふざけを仕掛けられる。

スコット(ラッセル・トッド):キャンプ指導員候補の青年。テリーにちょっかいを出して楽しむ、悪ふざけ好きのお調子者。

テッド(スチュアート・チャーノ):養成所に参加する青年。仲間を驚かせるいたずらをするなど、グループ内では陽気なムードメーカー的存在。

ラルフ(ウォルト・ゴーニー):前作から引き続き登場するクリスタル・レイク周辺の地元住民。キャンプ場には「死の呪い」があると信じ、近づこうとする若者たちへ警告を続けている。

ウィンズロー(ジャック・マークス):クリスタル・レイク周辺を巡回する警官。立入禁止の旧キャンプ場へ入り込んだジェフとサンドラを発見し、ポールのもとへ連れ戻す。

アリス(エイドリアン・キング):前作でパメラ・ボーヒーズを倒し、キャンプ・クリスタルレイクの惨劇を生き延びた女性。事件後も強いトラウマに苦しんでいる。

ジェイソン・ボーヒーズ(ウォリントン・ジレット):幼少期にクリスタル・レイクで溺死したと思われていたパメラ・ボーヒーズの息子。本作で成長した殺人鬼として本格的に登場する。母親への非常に強い執着を抱えており、片目部分に穴を開けた布袋で顔を隠している。公式クレジットではウォリントン・ジレットがジェイソン役で、スタントダブルとしてスティーヴ・ダスケウィズが参加している。

パメラ・ボーヒーズ(ベッツィ・パーマー):ジェイソンの母で、前作の殺人鬼。すでに死亡しているが、その生首がジェイソンにとって母への執着と復讐心を象徴する重要な存在となっている。

作品の魅力解説・レビュー

ジェイソンが殺人鬼として本格登場する記念碑的一作

シリーズ史を考えるうえで、本作最大のポイントはやはりジェイソン・ボーヒーズがメインの殺人鬼になったこと。

前作で殺人を繰り返していたのは母パメラであり、ジェイソンはあくまで彼女の悲劇を生んだ息子だった。本作では「湖で死んだと思われていたジェイソンは実は生きていた」という伝説が語られ、母を失った息子が今度は人々を襲うという構図へ切り替わる。

前作が「息子を失った母の復讐」なら、本作は「母を失った息子の復讐」。シリーズを象徴する殺人鬼ジェイソンの物語が、ここから本格的に始まったという意味では記念碑的一作といえる。

もっとも、本作のジェイソンはまだおなじみのホッケーマスクを着用していない。片目だけ穴を開けた布袋を頭からかぶった姿で、後の超人的な怪物というよりも、森の中を走り回り、罠や武器を使って獲物を襲う生身の殺人鬼に近い。

ジェイソンの過酷な生い立ちと母への執着

本作では、幼いジェイソンが本当に溺死したのではなく、その後も森の中で生き延びていたという地元の伝説が語られる。

さらにジニーは、ジェイソンが唯一自分を愛してくれた母親の死を目撃したことで、精神的に母へ強く依存しているのではないかと分析する。

これらすべてが客観的な事実として説明されるわけではないものの、終盤には母パメラの生首を祀った祭壇まで登場。ジェイソンにとって母親が現在も絶対的な存在であることは、かなり強烈なビジュアルで示される。

単に正体不明の殺人鬼を出すだけではなく、ジェイソンというキャラクターの心理的な原型まで作った点は、後のシリーズを考えるうえでも重要だ。

基本構造は前作の焼き直し

一方、一本の映画として見ると新鮮味はそれほど強くない。

キャンプ場周辺へ若者たちが集まり、恋愛や悪ふざけを楽しんでいるうちに一人ずつ殺され、最後に生き残った女性が殺人鬼と対決する――という基本構造は、ほぼ前作をそのままなぞっている。

登場人物たちも、ジニーやマークなど一部を除けば十分に掘り下げられているとは言い難く、「この人物だからこそ死がつらい」と感じさせるドラマよりも、次の殺害シーンへ進むための犠牲者という性格が強い。

シリーズ第2作として型を洗練してはいるものの、物語そのものに前作を大きく超える意外性を期待すると物足りなさも残る。

豪快さを増した殺害演出

そのぶん、ジェイソンが殺人鬼になったことで殺害シーンのアクティブさは増している。

逆さ吊りになった相手の喉を切り裂く、恋人同士をまとめて槍で貫く、マチェーテを顔面へ叩き込まれたマークが車椅子ごと階段を転げ落ちていくなど、それぞれの状況を利用した印象的なキルが用意されている。

特に車椅子が暗い階段をそのまま落ちていく場面は、本作を思い返したときに残りやすい強烈な一撃だ。

そして何より驚かされるのが、前作の主人公アリスを冒頭から再登場させておきながら、早々に命を奪ってしまうこと。

前作を生き延びたファイナルガールさえ容赦なく犠牲にすることで、「誰が生き残るのか分からない」という衝撃を作ろうとする気概は十分に感じられる。

物語は前作の反復感が強い一方、ジェイソンというシリーズの顔を誕生させ、より直接的で豪快なスラッシャーへと型を整えた続編だ。

簡易ストーリー解説(ネタバレ)

起|前作の生存者アリスが殺される

前作でパメラ・ボーヒーズを倒して生き延びたアリスは、事件のトラウマを抱えながら暮らしていた。しかしある夜、自宅の冷蔵庫でパメラの生首を発見。直後、何者かにアイスピックをこめかみに突き刺されて死亡する。

それから5年後。クリスタル・レイク近くに新たなキャンプ指導員養成所が開かれ、責任者ポールや恋人ジニーをはじめ、ジェフ、サンドラ、マーク、ヴィッキー、テリー、スコットら若者たちが集まる。

焚き火を囲んだ夜、ポールは「溺死したはずのジェイソンは生き延び、母パメラを殺した者への復讐を続けている」という地元の伝説を語るが、本人は単なる作り話として笑い飛ばす。

承①|森に潜むジェイソンが殺人を始める

前作でも若者たちに警告していたラルフが養成所へ現れるが、何者かに有刺鉄線で首を絞められて死亡する。

その後、ジェフとサンドラが立入禁止となっている旧キャンプ場へ入り、動物の死骸を発見。彼らを連れ戻した警官ウィンズローは森の中で頭に袋をかぶった男を目撃し、その後を追う。しかし小屋へたどり着いたところで、ハンマーの爪を後頭部に叩き込まれて殺される。

伝説だと思われていたジェイソンが、本当にクリスタル・レイクの森で生きていることが次第に明らかになっていく。

承②|キャンプに残った若者たちが次々死亡

その夜、ポールやジニーら一部のメンバーは町のバーへ出かけ、若者たち数人がキャンプに残る。

スコットはロープの罠にかかって逆さ吊りになったところを、マチェーテで喉を切られて死亡。彼を助けようとしたテリーも、その後ジェイソンに殺される。

車椅子生活を送るマークとヴィッキーは互いに惹かれ合い始めるが、ヴィッキーが席を外した隙に、マークは顔面へマチェーテを叩き込まれ、そのまま車椅子ごと階段を転落する。

さらに恋人同士のジェフとサンドラも、ベッドで横になっているところを槍でまとめて貫かれて死亡。マークのもとへ戻ろうとしたヴィッキーも、包丁で刺されて殺される。

転|ジニーがジェイソンの心理を利用する

バーではジニーが、もしジェイソンが幼少期に母親の死を目撃していたなら、母への強い依存心を抱えているのではないかと推測していた。

その後、ジニーとポールがキャンプへ戻るとジェイソンが襲撃。ポールが襲われ、ジニーは森へ逃げ込み、ジェイソンの小屋へたどり着く。

そこで彼女が目にしたのは、パメラ・ボーヒーズの生首を祀った祭壇と、その周囲に置かれた犠牲者たちの遺体だった。

追い詰められたジニーはパメラのセーターを身につけ、ジェイソンの母親になりきって語りかける。ジェイソンは一時的に騙されておとなしくなるが、祭壇に置かれた本物の母親の首を見て異変に気づき、再びジニーへ襲いかかる。

結|ジェイソンを撃退するも、悪夢は終わらない

そこへ生きていたポールが現れ、ジェイソンと格闘する。ポールが追い詰められたところで、ジニーがマチェーテをジェイソンの肩へ叩き込み、ついに彼を倒す。

ジニーとポールはキャンプへ戻り、物音に警戒するが、現れたのは行方不明になっていた犬のマフィンだった。

安心したのも束の間、袋を外したジェイソンが突然窓を突き破ってジニーへ襲いかかる。

その後、ジニーは救急車で運ばれながら意識を取り戻すが、そばにポールの姿はない。「ポールはどこ?」と尋ね続けるものの、その生死は明確にされない。

そしてジェイソンの小屋では、パメラの生首だけが残され、ジェイソン本人の姿は消えていた。

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