映画『エンドレス・ラブ』(1981)を紹介&解説。
映画『エンドレス・ラブ』概要
映画『エンドレス・ラブ』は、フランコ・ゼフィレッリ監督(『ロミオとジュリエット』『チャンプ』)が、スコット・スペンサーの同名小説を映画化した青春恋愛ドラマ。15歳の少女ジェイドと17歳の少年デヴィッドの激しい恋が家族の反対によって引き裂かれ、デヴィッドの想いが次第に危うい執着へと変わっていく姿を描く。主演はブルック・シールズとマーティン・ヒューイット。共演にシャーリー・ナイト、ドン・マレー、リチャード・カイリー、ビアトリス・ストレイト、ジェームズ・スペイダーら。トム・クルーズが映画初出演を果たした作品としても知られる。
作品情報
| 日本版タイトル | 『エンドレス・ラブ』 |
|---|---|
| 原題 | Endless Love |
| 製作年 | 1981年 |
| 本国公開日 | 1981年7月17日 |
| 日本公開日 | 1981年12月12日 |
| ジャンル | ドラマ/恋愛 |
| 製作国 | アメリカ |
| 原作 | スコット・スペンサー『Endless Love』(小説) |
| 上映時間 | 116分 |
| 監督 | フランコ・ゼフィレッリ |
|---|---|
| 脚本 | ジュディス・ラスコー |
| 製作 | ダイソン・ロヴェル |
| 製作総指揮 | キース・バリッシュ |
| 撮影 | デイヴィッド・ワトキン |
| 編集 | マイケル・J・シェリダン |
| 作曲 | ジョナサン・チュニック(劇伴)/ライオネル・リッチー(主題歌) |
| 出演 | ブルック・シールズ/マーティン・ヒューイット/シャーリー・ナイト/ドン・マレー/リチャード・カイリー/ペネロープ・ミルフォード/ビアトリス・ストレイト/ジェームズ・スペイダー/イアン・ジーリング/トム・クルーズほか |
| 製作 | ポリグラム・ピクチャーズ/ユニバーサル・ピクチャーズ |
| 配給 | ユニバーサル・ピクチャーズ(米国)/東宝東和(日本) |
あらすじ
シカゴに暮らす17歳の高校生デヴィッド・アクセルロッドは、15歳のジェイド・バターフィールドと激しい恋に落ちる。自由な家庭で育ったジェイドとの交際を楽しんでいたデヴィッドだったが、ふたりの関係を危惧したジェイドの父ヒューは、デヴィッドに娘との接触を禁じる。ジェイドへの思いを抑えられないデヴィッドは、彼女の家族に自分の存在価値を示そうと衝動的な行動に出るが、それが取り返しのつかない事態を引き起こす。離れ離れになってもジェイドを諦められないデヴィッドの恋は、やがて純粋な愛情と危険な執着の境界を越えていく。
主な登場人物(キャスト)
ジェイド・バターフィールド(ブルック・シールズ):自由な家庭で育った15歳の少女。デヴィッドと激しい恋に落ちるが、ふたりの関係を心配した家族によって引き離されていく。
デヴィッド・アクセルロッド(マーティン・ヒューイット):ジェイドを深く愛する17歳の高校生。交際を禁じられたことで彼女への思いをさらに募らせ、その愛情は次第に制御の利かない執着へと変化していく。
アン・バターフィールド(シャーリー・ナイト):ジェイドの母。比較的自由な考えを持つバターフィールド家の母親で、娘とデヴィッドの関係を見守る。
ヒュー・バターフィールド(ドン・マレー):ジェイドの父。娘とデヴィッドの関係が危険な領域へ踏み込みつつあると感じ、ふたりを引き離そうとする。
アーサー・アクセルロッド(リチャード・カイリー):デヴィッドの父。息子がジェイドへの恋によって人生を大きく狂わせていく中、その行動と向き合うことになる。
キース・バターフィールド(ジェームズ・スペイダー):ジェイドの兄。バターフィールド家の一員として、デヴィッドとジェイドの関係が家族にもたらす混乱を目撃する。
ビリー(トム・クルーズ):デヴィッドの友人。本作はトム・クルーズにとって映画初出演作となった。
作品の魅力解説
「純愛」と「執着」の境界へ踏み込む青春ラブストーリー
『エンドレス・ラブ』は、若い男女が家族によって引き離される古典的な悲恋の構図を持ちながら、単純な純愛映画には収まらない。ジェイドに会いたいというデヴィッドの思いは次第に暴走し、愛情と執着、献身と自己中心性の境界を曖昧にしていく。
『ロミオとジュリエット』を映画化したフランコ・ゼフィレッリ監督らしく、若者同士の恋を大きな感情のドラマとして描きながら、その情熱が破滅を招いていく危うさにも焦点を当てた作品となっている。
映画以上に巨大なヒットとなった主題歌「Endless Love」
本作を映画史に残る作品のひとつにしているのが、ダイアナ・ロスとライオネル・リッチーが歌った主題歌「Endless Love」。ライオネル・リッチーが作詞・作曲を手がけた楽曲は全米で大ヒットし、映画のタイトルと切り離せない代表的なラブソングとなった。
壮大なバラードが、劇中で描かれるデヴィッドとジェイドの強烈な感情を象徴する役割も果たしている。
ブルック・シールズ主演作であり、若きスターたちの出演作
当時10代だったブルック・シールズを中心に据えた青春映画である一方、その後ハリウッドで大きな存在となる俳優たちの若き日の姿を確認できる点も見どころ。ジェイドの兄キース役にはジェームズ・スペイダー、デヴィッドの友人ビリー役には映画初出演となったトム・クルーズが登場する。
後年のスターとしてのイメージが確立する以前の彼らを見ることができる、1980年代初頭のハリウッド青春映画としても興味深い1作だ。
