映画『別れる決心』(2022)を紹介&解説。
映画『別れる決心』概要
映画『別れる決心』は、『オールド・ボーイ』のパク・チャヌク監督が、刑事と容疑者の危うい関係を軸に描くネオノワール・ロマンスミステリー。山で起きた転落死事件を追う刑事が、被害者の妻に疑いを抱きながらも次第に惹かれていく中で、捜査と恋情の境界が揺らいでいく。主演はパク・ヘイル、タン・ウェイ、共演にイ・ジョンヒョン、コ・ギョンピョら。
作品情報
日本版タイトル:『別れる決心』
原題:헤어질 결심
英題:Decision to Leave
製作年:2022年
日本公開日:2023年2月17日
ジャンル:恋愛/サスペンス/ミステリー
製作国:韓国
原作:無
上映時間:138分
監督:パク・チャヌク
脚本:パク・チャヌク/チョン・ソギョン
製作:パク・チャヌク/コ・デソク/ベク・ジスン
撮影:キム・ジヨン
編集:キム・サンボム
音楽:チョ・ヨンウク
出演:パク・ヘイル/タン・ウェイ/イ・ジョンヒョン/パク・ヨンウ/コ・ギョンピョ
配給:ハピネットファントム・スタジオ
『別れる決心』あらすじ
現代の韓国。釜山の刑事ヘジュンは、山中で起きた転落死事件の捜査を担当し、亡くなった男の中国出身の妻ソレと向き合う。事故か他殺か判然としないなか、ヘジュンは彼女を疑いながらも、その静かな態度と不可解な言動に強く惹かれていく。やがて捜査と感情の境界は揺らぎ、ふたりの関係は予想外の方向へと進んでいく。
主な登場人物(キャスト)
チャン・ヘジュン(パク・ヘイル):釜山西部警察署の刑事。几帳面で誠実な性格だが、捜査対象のソレに次第に心を奪われていく。
ソン・ソレ(タン・ウェイ):山で転落死した男の妻。静かで掴みどころのない態度の奥に、複雑な感情を秘めている。
チョンアン(イ・ジョンヒョン):ヘジュンの妻。夫の変化に戸惑いながらも、家庭を支えようとする。
スワン(コ・ギョンピョ):ヘジュンの後輩刑事。事件をともに追う相棒的存在。
『別れる決心』簡易レビュー・解説
パク・チャヌク監督が織りなす本作は、刑事と容疑者という危うい関係を軸にしたネオノワール・ロマンスミステリーだ。釜山を舞台にした捜査劇は、尋問室の窓ガラスやカメラ、モニターの反射を巧みに活かした映像設計が際立ち、視覚的にも強い緊張感を生み出す。事件の真相を追うスリルと、疑念と恋情が絡み合う心理劇が同時進行し、先の読めない展開が続く。一方で物語の芯には、ファムファタールをめぐる直球の恋愛ドラマが据えられており、技巧的な語り口と感情の純度の高さが共存する。138分という上映時間を感じさせない没入感も本作の大きな魅力である。
ライター/エディター/映画インスタグラマー。2019年に早稲田大学法学部を卒業。東京都職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)やYouTubeチャンネル「cula 見て聞く映画マガジン(旧:アルテミシネマ)」においても映画や海外ドラマ、音楽といったカルチャーに関する情報レビューを発信している。
