映画『デッドプール&ウルヴァリン』(2024)を紹介&解説。
映画『デッドプール&ウルヴァリン』概要
映画『デッドプール&ウルヴァリン』は、マーベル・コミックスの人気キャラクター、デッドプールとウルヴァリンを主人公に描くスーパーヒーロー・アクション。『デッドプール』シリーズ第3弾であり、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品として展開される。平穏な生活を送っていたウェイド・ウィルソンが、時間変異取締局(TVA)に導かれ、自分の世界を救うために再びデッドプールとして立ち上がる。監督はショーン・レヴィ。主演はライアン・レイノルズ、共演にヒュー・ジャックマン、エマ・コリン、マシュー・マクファディン、モリーナ・バッカリン、ロブ・ディレイニー、レスリー・アガムズ、カラン・ソーニ、忽那汐里ら。
作品情報
日本版タイトル:『デッドプール&ウルヴァリン』
原題:Deadpool & Wolverine
製作年:2024年
本国公開日:2024年7月26日
日本公開日:2024年7月24日
ジャンル:スーパーヒーロー/アクション/コメディ
製作国:アメリカ
原作:マーベル・コミックス
上映時間:128分
映倫:R15+
監督:ショーン・レヴィ
脚本:ライアン・レイノルズ/レット・リース/ポール・ワーニック/ゼブ・ウェルズ/ショーン・レヴィ
製作:ケヴィン・ファイギ/ライアン・レイノルズ/ショーン・レヴィ/ローレン・シュラー・ドナー
製作総指揮:ルイス・デスポジート/ウェンディ・ジェイコブソン/メアリー・マクラグレン/ジョシュ・マクラグレン/レット・リース/ポール・ワーニック/ジョージ・デューイ/サイモン・キンバーグ/ジョナサン・コマック・マーティン
撮影:ジョージ・リッチモンド
編集:ディーン・ジマーマン/シェーン・リード
作曲:ロブ・シモンセン
出演:ライアン・レイノルズ/ヒュー・ジャックマン/エマ・コリン/マシュー・マクファディン/モリーナ・バッカリン/ロブ・ディレイニー/レスリー・アガムズ/カラン・ソーニ/忽那汐里/ブリアナ・ヒルデブランド
製作:マーベル・スタジオ/マキシマム・エフォート/21ラップス・エンターテインメント
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ
あらすじ
かつてデッドプールとして戦っていたウェイド・ウィルソンは、ヒーローとしての過去から距離を置き、恋人や仲間たちと穏やかな日常を送っていた。ところがある日、時間変異取締局(TVA)に連れ去られたことで、自分の世界が消滅の危機にあることを知る。世界を救うため、ウェイドは再びデッドプールのスーツに身を包み、戦いから遠ざかっていたウルヴァリンに協力を求める。正反対の性格を持つふたりは衝突を繰り返しながらも、予測不能なミッションへと挑んでいく。
主な登場人物(キャスト)
ウェイド・ウィルソン/デッドプール(ライアン・レイノルズ):人体実験によって特殊な再生能力を得た元傭兵。破天荒な言動とメタ的なユーモアを武器にする異色のヒーローで、本作では自分の世界を救うため、再びデッドプールとして立ち上がる。
ローガン/ウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン):驚異的な回復能力とアダマンチウムの爪を持つミュータント。過去の出来事により戦う意志を失っているが、デッドプールに巻き込まれる形で世界を救うミッションに関わっていく。
カサンドラ・ノヴァ(エマ・コリン):強大な力を持つ謎めいた存在。デッドプールとウルヴァリンの前に立ちはだかり、ふたりの旅に大きな脅威をもたらす。
パラドックス(マシュー・マクファディン):時間変異取締局(TVA)に所属する職員。ウェイドをある計画へと巻き込み、物語の発端となる重要な役割を担う。
ヴァネッサ(モリーナ・バッカリン):ウェイドにとって大切な存在であり、彼の人生に大きな影響を与えてきた女性。
ピーター(ロブ・ディレイニー):ウェイドの仲間のひとり。特殊能力を持たない一般人ながら、デッドプールの周囲で独特の存在感を放つ。
ブラインド・アル(レスリー・アガムズ):ウェイドと同居する盲目の女性。毒舌と軽妙なやり取りで、デッドプールらしいユーモアを支える。
ドーピンダー(カラン・ソーニ):ウェイドと関わりの深いタクシー運転手。シリーズを通じてデッドプールの周囲にいる親しい人物のひとり。
ユキオ(忽那汐里):ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッドの恋人で、デッドプールの仲間として登場するキャラクター。
ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド(ブリアナ・ヒルデブランド):爆発的なエネルギーを操るミュータント。過去作から続いて登場するデッドプールの仲間で、皮肉な態度と強力な能力が特徴である。
作品の魅力解説
本作の大きな魅力は、ライアン・レイノルズ演じるデッドプールと、ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンの本格共演にある。軽口とメタギャグで突き進むデッドプールと、寡黙で傷を抱えたウルヴァリンという対照的なふたりが並ぶことで、バディムービーとしてのテンポと衝突の面白さが際立っている。
また、『デッドプール』シリーズ特有の過激なユーモアやアクションを保ちながら、MCUのマルチバース設定や時間変異取締局(TVA)を物語に組み込んでいる点も見どころである。フォックス時代の『X-MEN』シリーズとMCUをつなぐ作品としても位置づけられ、過去のマーベル映画を知る観客ほど楽しめる小ネタや引用が散りばめられている。
一方で、単なるお祭り映画にとどまらず、居場所を失いかけたウェイドと、過去の後悔を背負うローガンの再生の物語としても読むことができる。笑いと暴力性の奥に、ヒーローとして再び立ち上がることの意味や、傷ついた者同士が不器用に支え合う関係性が描かれている。
さらに、R15+指定ならではの自由度の高い表現も本作の個性である。容赦のないアクション、毒気の強い会話、観客に直接語りかけるようなメタ演出が重なり、従来のMCU作品とは異なるリズムを生み出している。マーベル映画の大作感と、デッドプールらしい反骨精神が同居した一本だ。
