エル・ファニング、アカデミー賞初ノミネート-「期待していなかったから爆睡してた」「鳴り止まない通知に頭が全然追いつかなかった」

エル・ファニング、アカデミー賞初ノミネート-「期待していなかったから爆睡してた」「鳴り止まない通知に頭が全然追いつかなかった」 Latest Films
エル・ファニング(右)とステラン・スカルスガルド(左)、『センチメンタル・バリュー』より © 2025 MER FILM / EYE EYE PICTURES / LUMEN / MK PRODUCTIONS / ZENTROPA ENTERTAINMENTS5 APS / ZENTROPA SWEDEN AB / KOMPLIZEN FILM / BRITISH BROADCASTING CORPORATION / ARTE FRANCE CINÉMA / FILM I VÄST / OSLO FILM FUND / MEDIEFONDET ZEFYR / ZDF / ARTE

エル・ファニングが初のオスカーノミネートを語った。


エル・ファニングが、映画センチメンタル・バリューで初のアカデミー賞ノミネートを果たした。賞レースの常連たちが口にする“予想していなかった”という言葉とは異なり、彼女の場合はそれが文字通り事実だったようだ。ノミネーション発表の瞬間、ファニングはライブ配信を観ておらず、姉のダコタ・ファニングとともに母の家で眠っていたという。

「発表は観ていなかったの」と本人は率直に振り返る。前夜は姉と遅くまで出かけており、発表が行われた早朝は「完全に爆睡していた」鳴り止まない通知で目を覚ましたものの、最初は映画全体への祝福だと思い込んでいたという。

「頭が全然追いつかなくて」と語る彼女は、寝ぼけ眼のまま部屋を飛び出し、「ママ!ダコタ!起きて。たぶん入ったと思う!」と叫んだと明かす。母と姉も状況を把握できず、「これ本当?」と戸惑いながら確認を重ねたという。

アカデミー賞9部門ノミネートが示す作品の広がり

『センチメンタル・バリュー』は作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞を含む計9部門にノミネートされた。共演のインガ・イブスドッテル・リッレオースステラン・スカルスガルドレナーテ・レインスヴェもそれぞれ俳優部門で名を連ねている。

なかでもファニングが強調したのは、編集賞にノミネートされたオリヴィエ・ブッゲ・クッテへの思いだった。「オリヴィエがこの映画でやったこと」「彼が見過ごされなくて本当に嬉しい」と語り、編集が演技の出来を左右する重要な役割を担うと説明する。「編集者って——演技の出来を大きく左右する鍵を握っているんだよね」とも述べ、プロデュース業を通じてその重要性を実感していることを明かした。

カンヌ映画祭でのプレミア以来、チームは“家族”のような結束を築いてきたという。「家族がまとまったまま、誰も置き去りにされず」と祝福を分かち合えることの意味を語り、今回のノミネートが個人のみならず作品全体への評価であることを強調した。

エル・ファニング「怖いと思える挑戦が好き」-型にはまらない選択

2歳の頃から俳優として活動してきたファニングにとって、今回が初のオスカーノミネートとなる。「2歳の頃からお芝居をしてきたけど、こういう経験は今まで一度もなかったの」と語り、「同業の仲間に認められるって、本当に特別な意味がある」と率直な思いを明かした。

長くキャリアを重ねてきた一方で、彼女は若い頃から“型”に押し込められることへの警戒心を抱いてきたという。「怖いと思える挑戦が好きなんだ」と語り、「少しゾッとするくらいの、何か新しいものに踏み込む感覚」が自分を成長させると説明する。

2014年の『マレフィセント』出演以降、世間からはディズニープリンセスのイメージを重ねられることも多かった。しかしファニングは、「みんなディズニープリンセスのイメージを押し付けたがる」と振り返り、「ちょっと待って、それはやめて」と感じていたと明かす。

『センチメンタル・バリュー』で演じたレイチェル・ケンプは、仕事との関係に葛藤を抱える女優という役どころだ。「仕事との関係って満ち引きがある」と語るファニングは、その感情のなかに自らの経験と重なる部分を見出していたという。

「彼女を演じることには、私にとってカタルシスがあった」と振り返る。仕事に苦しむキャラクターで評価されたことについても、「それ自体がメタ的だよね」と述べるなど、自身のキャリアと役柄が交差する感覚を冷静に受け止めている様子がうかがえる。

姉と挑む『ナイチンゲール』-次なる現場への覚悟

オスカーノミネートという節目を迎えた今も、ファニングの視線は次の現場へと向いている。長らく映画化が待たれてきた『The Nightingale(原題)』は、姉のダコタ・ファニングとともにプロデュースと出演を務める企画で、3月末にクランクイン予定だ。当初は2019年に発表されたが、新型コロナウイルスの影響やスケジュール調整という“パズル”により延期が続いてきた。

いよいよ撮影が目前に迫るなかで、「初日に自分がどうなるか分からない」と率直に語る。「最初のシーンで、たぶん泣くか笑うかどっちかだと思う」と続け、長年温めてきた企画に向き合う緊張と高揚をにじませた。

姉との初共演作となるが、現場での関係については冗談も交える。「姉には偉そうにされないからね」と笑い、「私たちは同じ俳優同士。それをお互いに言い聞かせるようにするよ」と語った。

初のオスカー候補入りという出来事も、彼女にとっては通過点のひとつにすぎないのかもしれない。「怖いと思える挑戦が好き」と語ったその姿勢は、次の作品でも変わらず貫かれていくことになりそうだ。

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