『THE END』ティルダ・スウィントンの猫耳姿も-終末を描く黙示録的ミュージカル映画より場面写真解禁

『THE END(ジ・エンド)』より ©Felix Dickinson courtesy NEON ©courtesy NEON NEWS
『THE END(ジ・エンド)』より ©Felix Dickinson courtesy NEON ©courtesy NEON

『アクト・オブ・キリング』のジョシュア・オッペンハイマーが挑む初の劇映画『THE END』。終末を生き抜く家族の姿を描く。


『アクト・オブ・キリング』『ルック・オブ・サイレンス』で世界に衝撃を与えたジョシュア・オッペンハイマー監督が、初の長編フィクションに挑んだ。最新作『THE END(ジ・エンド)』(12月12日公開)は、環境破壊によって地上が滅んだ後の世界を舞台に、終末を豪奢に生き抜く富裕層の家族を描く“黙示録的ミュージカル”。

主演にはティルダ・スウィントンを迎え、ジョージ・マッケイマイケル・シャノンらが共演する。

このたび、ティルダの猫耳姿を含むシーン写真6点が公開された。

終末の地球で繰り広げられる“豪奢で歪んだ地下生活”

舞台は、環境破壊によって地上が崩壊し、居住不可能となってから25年後の地球。富裕層の一家は、贅を尽くした地下シェルターで孤立した生活を送っている。 ある日、外の世界からひとりの若い女性が現れたことをきっかけに、平穏だった彼らの日常が静かに崩れ始める。

ティルダ・スウィントン演じる母とマイケル・シャノン演じる父が仮装を楽しみながら食卓を囲む光景、ハリウッドサインのジオラマを前に現実逃避する母の姿、ルノワールなどの名画を背に突然歌い出す家族――。

『THE END(ジ・エンド)』より ©Felix Dickinson courtesy NEON ©courtesy NEON

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公開された6枚の写真はいずれも、現実と虚構、歓喜と絶望が混じり合う異様な美しさをたたえ、滅亡寸前の世界をなお祝祭のように生き抜こうとする人間の執念を映し出している。

『THE END(ジ・エンド)』より ©Felix Dickinson courtesy NEON ©courtesy NEON

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ティルダ・スウィントンら実力派が歌う“終末の饗宴”

本作の監督を務めるのは、『アクト・オブ・キリング』『ルック・オブ・サイレンス』で世界的評価を受けたジョシュア・オッペンハイマー。1960年代インドネシアで起きた大量虐殺を加害者と被害者、双方の視点から描いた二部作で知られる彼が、本作では初めてフィクションの領域に挑戦する。 終末後の世界を舞台に、音楽と映像が交錯する“黙示録的ミュージカル”として構想され、監督は「黙示録的なテーマを、エンターテインメントとして表現したかった」と語っている。

『THE END(ジ・エンド)』より ©Felix Dickinson courtesy NEON ©courtesy NEON

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主演のティルダ・スウィントンは、本作でプロデューサーも兼任。息子役には『1917 命をかけた伝令』のジョージ・マッケイ、父親役には『シェイプ・オブ・ウォーター』のマイケル・シャノンが出演する。さらに、モーゼス・イングラム、ブロナー・ギャラガー、ティム・マッキナリー、レニー・ジェームズら国際的キャストが集結し、それぞれが劇中で美しい歌声を披露している。

『THE END(ジ・エンド)』より ©Felix Dickinson courtesy NEON ©courtesy NEON

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ティルダの猫耳姿をはじめ、豪奢で歪んだ美術と衣装が放つ異様な高揚感は、まるで“終末を祝祭として迎える”かのような狂気と華麗さを同時に感じさせる。現実と幻想のあわいを彷徨うこの映像世界は、観る者に“終わりの先にある人間の欲望”を問いかけるようだ。

ジョシュア・オッペンハイマー監督が描く“終わり”のその先

ドキュメンタリー作家として知られるジョシュア・オッペンハイマーは、これまで現実の暴力や人間の内面を凝視してきた。『アクト・オブ・キリング』では加害者の“語り”を通して歴史の闇を浮かび上がらせ、『ルック・オブ・サイレンス』では被害者の視点から沈黙の痛みを描いた。 その眼差しは本作でも変わらず、終末世界を舞台に“人間が最後にすがるもの”を問いかける。

『THE END(ジ・エンド)』より ©Felix Dickinson courtesy NEON ©courtesy NEON

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地下に閉じこもり、贅沢と娯楽を手放せないまま衰退していく富裕層の姿は、文明の縮図そのものだ。豪華なインテリアや食卓、音楽と幻想の映像美のなかに潜むのは、人間の“見たくない現実”――それでもなお生を飾り立てようとする虚構の美しさである。

『THE END(ジ・エンド)』より ©Felix Dickinson courtesy NEON ©courtesy NEON

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オッペンハイマー監督が初めてフィクションの形で描く“終末の寓話”は、観る者に静かな恐怖と余韻を残すだろう。

作品情報

タイトル:『THE END(ジ・エンド)』
原題:The End
監督:ジョシュア・オッペンハイマー
脚本:ジョシュア・オッペンハイマー、ラスムス・ハイスターバーグ
出演:ティルダ・スウィントン、ジョージ・マッケイ、モーゼス・イングラム、ブロナー・ギャラガー、ティム・マッキナリー、レニー・ジェームズ、マイケル・シャノン
2024年/デンマーク・ドイツ・アイルランド・イタリア・イギリス・スウェーデン・アメリカ合作/148分/シネマスコープ/カラー/デジタル/字幕翻訳:松浦美奈
©Felix Dickinson courtesy NEON ©courtesy NEON
配給:スターキャット、アルバトロス・フィルム
宣伝:東映ビデオ
公式サイト:https://cinema.starcat.co.jp/theend/
公式X:@THE_END_movieJP
公開日:2025年12月12日(金)

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