【興行収入】『トロン:アレス』北米1位スタート-専門家が語る初動3,350万ドルの評価とSF市場の行方

ジャレッド・レト、『トロン:アレス』より © 2025 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved. NEWS
ジャレッド・レト、『トロン:アレス』より © 2025 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

『トロン:アレス』北米初登場で全米1位発進-専門家が成績を分析している。

北米初登場3,350万ドルで首位発進-専門家が見る“静かな好スタート”

ディズニーのSFアクション大作『トロン:アレス』が、北米4,000館で公開され、初週末興収3,350万ドル(約51億円)を記録して首位デビューを果たした。事前予測の4,500万~5,000万ドル(約69億~76億円)には届かなかったものの、シリーズとしては堅実な滑り出しといえる。IMAXや3Dなどのプレミアムスクリーンでの売上が全体の67%を占めており、ビジュアル面への関心の高さがうかがえる。

映画コンサルティング会社「フランチャイズ・エンターテインメント・リサーチ」を率いるデヴィッド・A・グロス氏は、「映画は順調に推移していましたが、最後の10日間で関心が停滞して、オープニングが落ち込んだのです」と分析。一方で「SFジャンルは常に海外で好調だという特徴があります。エフェクト主導の、善玉対悪玉のストーリーテリングが、あらゆる文化圏で理解され、好まれていることがわかります」とも語り、海外市場での展開に期待を寄せた。

前作『トロン:レガシー』との比較-観客層の広がりが次の課題に

トロン:アレス』の初週末興収3,350万ドル(約51億円)は、2010年の前作『トロン:レガシー』が記録した4,400万ドル(インフレ未調整)には届かなかった。

とはいえ観客の満足度は高く、シネマスコアでは「B+」評価を獲得。一定の支持を得た一方で、初週末の観客の約70%が男性だったことから、少年・男性層を中心とした動員に偏ったことも明らかになった。
こうした傾向について、関係者の間では「映像体験としての訴求は強いが、物語的な共感を広げる次のステップが鍵」と指摘されているようだ。

主演のジャレッド・レト、共演にグレタ・リーエヴァン・ピーターズを迎えた本作では、『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』のヨアヒム・ローニング監督がメガホンを取り、人類と人工知能のファーストコンタクトというテーマを現代的な視点で描いている。SF作品としての視覚的な革新とともに、作品が提示する人間性の問いが今後どこまで観客層を広げられるかが注目される。

競合作も苦戦-秋の興行に静かな幕開け、今後の展開に期待

同週末には、チャニング・テイタム主演のドラメディ『Roofman(原題)』が3,340館で800万ドル(約12億円)を記録し2位デビュー。さらに、ジェニファー・ロペス主演のミュージカル『蜘蛛女のキス』は1,300館から84万ドル(約1億3,000万円)にとどまり、13位でのスタートとなった。いずれも観客動員には苦戦しており、10月の北米ボックスオフィスは全体的に落ち着いた動きを見せている。調査会社コムスコアによると、国内チケット売上全体は2024年をわずか4%上回る水準にとどまっているという。

グロス氏は「9月は良かったのですが、ここ数週間は期待外れですね」と語りつつも、「ボックスオフィスでは勢いが急速に変わることがあります、そして今は変わりました」とコメント。市場全体の動きが停滞していることを説明している。

デジタルと現実が交錯する『トロン:アレス』の世界観が、今後どこまで観客を巻き込むかに注目が集まる。

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