ミシュラン二つ星<ムガリッツ>の革新的料理開発に迫るドキュメンタリー-火も味もない“煙料理”の挑戦[動画あり]

『ムガリッツ』©2024 TELEFONICA AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U. NEWS
『ムガリッツ』©2024 TELEFONICA AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.

ミシュラン二つ星レストラン<ムガリッツ>の舞台裏を追うドキュメンタリーが公開。


第72回サン・セバスティアン国際映画祭カリナリーシネマ部門でベストフィルムに輝いたドキュメンタリー映画『ムガリッツ』が、9月19日(金)より公開される。舞台はスペイン・バスク地方にあるミシュラン二つ星レストラン<ムガリッツ>。火も食材も味も存在しない“煙料理”など、常識を覆すメニュー開発に密着し、創造の舞台裏を映し出す。

【動画】火も味もない“煙料理”試作シーン

異端の名店ムガリッツとは

スペイン・バスク地方は、世界有数の美食の都として知られ、その中心に位置するのが<ムガリッツ>だ。ミシュランガイドで「レストランを超えた存在」と称され、二つ星を獲得。テーブルにグラスやカトラリーを置かず、手や舌を使って直接味わう料理など、独自のアプローチで知られる。

毎年11〜4月の6か月間は休業し、この期間をすべて新メニュー開発に充てる。その年に生まれた料理は翌年以降提供されず、常に進化を続ける方針を貫く。既存の枠に収まらない発想と探究心が、世界中の料理人や食通を魅了している。

映像に映し出された“反アルゴリズム”の創作現場

映画『ムガリッツ』の本編映像では、まるで実験室のような厨房の光景が広がる。骨をかたどった器を石で叩き割ると、中には仔羊のスープや牛すじ、卵黄を組み合わせた料理が現れる。そこでは「料理はカトラリーで食べるもの」という常識が覆され、食の体験が再定義されていく。さらに注目を集めるのが、火も食材も味も存在しない“煙料理”の試作だ。試作品は電池と液体が入ったボウルのみで、そこから立ち上る煙をスタッフが真剣に吸い込み、その可能性を探る。

オーナーシェフのアンドニ・L・アドゥリスは、「まだ出会っていない料理や親友があるかもしれない」「人々が決して経験できないことを体験させるために知性を注ぐ」と語り、既知の枠にとらわれない創作哲学を明かしている。こうした“反アルゴリズム”ともいえる発想こそが、ムガリッツを唯一無二の存在にしている。

監督パコ・プラサが厨房に潜入

『ムガリッツ』©2024 TELEFONICA AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.

『ムガリッツ』©2024 TELEFONICA AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.

本作の監督を務めたのは、『REC』シリーズなどで知られるスペインの映画作家パコ・プラサだ。もともと<ムガリッツ>の熱心なファンであった彼は、その創作の秘密を解き明かすべく厨房への長期取材を敢行。研究開発チームの発想から試作、試食に至るまでの一連のプロセスを、カメラで余すことなく記録した。厨房内では、前衛的な料理が次々と生まれ、試作のたびにスタッフが味や演出を検証する様子が映し出される。

単なる料理映画にとどまらず、創造の現場で交わされる議論や発見、挑戦を通して、ガストロノミーの最前線を体感できる作品に仕上がっている。

作品情報

原題:MUGARITZ. NO BREAD NO DESSERT
監督:パコ・プラサ
脚本:パコ・プラサ、マパ・パストール
公開日:2025年9月19日(金)
2024年|スペイン|96分
©2024 TELEFONICA AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.
提供:ティー ワイ リミテッド
配給:ギャガ
後援:駐日スペイン大使館、インスティトゥト・セルバンテス東京
公式サイト:https://gaga.ne.jp/mugaritzmovie/

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