『1980 僕たちの光州事件』で描かれる、光州事件に巻き込まれた市井の人々の視点からの新たな歴史ドラマ
『KCIA 南山の部長たち』『ソウルの春』など、韓国現代史の激動を描いた作品が相次いで公開される中、この度新たに『1980 僕たちの光州事件』が4月4日(金)より全国公開されることが決定した。併せて、歴史的な悲劇の中で生きる家族の姿を印象的に切り取ったポスタービジュアルも解禁となった。
本作は、『KCIA 南山の部長たち』『ソウルの春』『タクシー運転手~約束は海を越えて~』に続く、韓国現代史の闇に迫る新作だ。1980年5月、韓国・光州で起きた市民と軍事政権の衝突を、小さな中華料理店を営む一家の視点を通して描き出す。これまでの作品とは異なり、事件の最中にある「ごく普通の家族」の姿に焦点を当て、権力が市民の小さな幸福をいかにして踏みにじったのかを、時にユーモアを交えながら描いてゆく。

『1980 僕たちの光州事件』© 2024 JNC MEDIA GROUP, All Rights Reserved.
韓国現代史の新たな切り口 - 光州事件に巻き込まれた一家の物語
昨年末、韓国のユン大統領による「非常戒厳」宣言で、再び注目を集めることとなった光州事件。本作は、この歴史的な悲劇を、国家や権力の視点ではなく、事件に巻き込まれた市井の人々の目線で描き出す。監督はカン・スンヨンが務め、主演にはカン・シニル、キム・ギュリらが名を連ねる。
特筆すべきは、『タクシー運転手~約束は海を越えて~』が描いたタクシードライバーとドイツ人記者による告発の視点とは異なり、事件のまっただ中で日常を送っていた一般市民の視点を選んだ点だ。光州事件を扱った過去の作品が、事件の告発や政治的な側面に焦点を当てていたのに対し、本作では念願の中華料理店オープンという小さな幸せを夢見ていた家族の姿を通じて、歴史の大きなうねりに飲み込まれてゆく市民の姿を映し出す。
解禁されたポスタービジュアルに込められた思い

『1980 僕たちの光州事件』© 2024 JNC MEDIA GROUP, All Rights Reserved.
この度解禁となったポスタービジュアルは、混乱の渦中にある光州の街で、道の中央に立ち尽くす家族の姿を印象的に切り取っている。市民と警察が入り乱れる中、「ねえ、なんで――?」という問いかけとともに、権力に翻弄されながらも生きる力を失わない家族の強さが、静かな怒りとともに表現されている。
その視覚的表現は、政治的なメッセージ性を前面に押し出すのではなく、あくまでも家族の視点を通して歴史を見つめ直すという本作の姿勢を如実に表している。光州事件という歴史的大事件を、より身近な物語として観客に届けようとする意図が垣間見える。
5月に始まる悲劇 - 笑顔に満ちた一家の新たな門出
物語は1980年5月17日から始まる。チョルスの祖父が念願の中華料理店をオープンさせた日だ。父親が不在という一抹の不安はあるものの、幼なじみのヨンヒや近所の人々に祝福され、家族は幸せな未来を思い描いていた。しかし、彼らの前には誰も予期することのできなかった運命が待ち受けていた。
本作は韓国現代史を描いた『KCIA 南山の部長たち』『ソウルの春』の流れを汲みながら、異なるアプローチを取る。前者がパク・チョンヒ大統領暗殺事件を、後者がチョン・ドゥファンによる軍事クーデターを描いたのに対し、本作はそれらの結果として引き起こされた市民の苦難に焦点を当てる。
時にユーモアを織り交ぜながら、しかし決して悲劇を軽視することなく、一家の視点を通して描かれる光州の5月は、観る者の心に深い余韻を残すことだろう。出演にはペク・ソンヒョン、ハン・スヨン、ソン・ミンジェらが名を連ね、それぞれが市井の人々の等身大の姿を丁寧に演じきっている。
作品情報
<STORY>
1980年5月17日。チョルスの祖父は念願だった中国料理の店をオープンさせる。父親はどういうわけか家にいないけれど、チョルスの大好きな幼馴染のヨンヒや優しい町の人たちに祝福されて、チョルスと家族は幸せに包まれていた。しかし輝かしい未来だけを夢見る彼らを、後に「光州事件」と呼ばれる歴史的悲劇が待ち受けていた。
タイトル:『1980 僕たちの光州事件』
原題:1980
監督:カン・スンヨン
脚本:カン・スンヨン
出演:カン・シニル、キム・ギュリ、ペク・ソンヒョン、ハン・スヨン、ソン・ミンジェ
日本公開:2025年4月4日(金)
2024年|韓国|韓国語|99分|シネマスコープ|5.1ch|字幕翻訳:本田恵子|字幕監修:秋月望|映倫G
© 2024 JNC MEDIA GROUP, All Rights Reserved.
配給:クロックワークス
公式サイト:https://klockworx.com/movies/
