映画『いつまでも幸せに』(2026)を紹介&解説。
映画『いつまでも幸せに』概要
映画『いつまでも幸せに』は、ロアン・フォンイー監督(『アメリカから来た少女』)が、結婚や家族の期待と、自分自身が望む幸せとの間で揺れる姉妹を描いた台湾のヒューマンドラマ。結婚を控えた妹と、結婚にまつわる慣習に抵抗する姉。対照的なふたりの生活に、妹が拾った1匹の猫が思いがけない変化をもたらす。韓国のガールズグループi-dleのシュファが映画初主演を務め、チェン・シュエン、ヤン・クイメイ、ジャック・カオ、ツァイ・ファンシーらが共演。2026年の第51回トロント国際映画祭で世界初上映され、第39回東京国際映画祭では「ワールド・フォーカス」部門の台湾電影ルネッサンス2026で上映される。
作品情報
| 日本版タイトル | 『いつまでも幸せに』 |
|---|---|
| 原題 | 幸福快樂的日子 |
| 英題 | Happily Ever After |
| 製作年 | 2026年 |
| 本国公開日 | 2027年予定 |
| 日本公開日 | 未定(2026年10月26日、第39回東京国際映画祭で日本初上映) |
| ジャンル | ドラマ/恋愛 |
| 製作国 | 台湾 |
| 上映時間 | 95分 |
| 監督・脚本 | ロアン・フォンイー |
|---|---|
| 製作 | クリフォード・ミウ/ジャン・リンハン |
| 撮影 | チェン・コーチン |
| 編集 | マオ・ズークン/アーシシュ・デメロ |
| 作曲 | ウー・ペイリン |
| 出演 | シュファ/チェン・シュエン/ヤン・クイメイ/ジャック・カオ/ツァイ・ファンシー |
| 製作会社 | 水花電影(Splash Pictures) |
| 配給 | 水花電影(台湾)/日本配給未定(26年10月時点) |
あらすじ
台湾で暮らす姉妹、リン・ジャーチーとリン・ジャーウェン。妹のジャーチーは長年交際してきた恋人との結婚を控え、周囲の期待に応えながら人生の新たな段階へ進もうとしている。一方、姉のジャーウェンは小説家として活動し、伝統的な結婚観や家族の価値観にとらわれない生き方を求めていた。
性格も人生観も異なるふたりは、互いを大切に思いながらも、なかなか理解し合うことができない。そんなある日、ジャーチーが1匹の野良猫を拾ったことで、家族の穏やかに見えた日常に波紋が広がっていく。
恋愛、結婚、仕事、家族。さまざまな期待に直面する姉妹は、他人が思い描く幸せではなく、自分自身が本当に望む人生を選ぶことができるのか。
主な登場人物(キャスト)
リン・ジャーチー/林家琪(シュファ):家族の妹。明るく活発な性格で、長年付き合ってきた恋人との結婚を控えている。周囲が望む人生と自身の本音との間で揺れ動くなか、1匹の野良猫との出会いを通して幸せについて考え始める。
リン・ジャーウェン/林家文(チェン・シュエン):ジャーチーの姉。小説家として活動し、社会や家族が求める伝統的な生き方とは距離を置いている。妹とは対照的な価値観を持ち、結婚にまつわる慣習にも抵抗する。
ワン・シューフェン/王淑芬(ヤン・クイメイ)、リン・ロンハイ/林榮海(ジャック・カオ):姉妹の両親。
ヤン・ルードゥオ/楊樂多(ツァイ・ファンシー):ジャーチーと長年交際している恋人。結婚という人生の転機を前に、ふたりの関係や将来について向き合うことになる。
作品の魅力解説(公開前時点)
結婚という人生の節目から問い直す「幸せ」の意味
本作の中心にあるのは、結婚という社会的に祝福される出来事と、個人が本当に望む幸せとの間に生じる葛藤だ。
結婚へと進もうとする妹と、結婚にまつわる慣習に抵抗する姉。対照的なふたりを並べることで、結婚することもしないことも、それぞれの人生の選択であるという視点が浮かび上がる。
家族からの期待、恋人との関係、社会が示す理想像。そうした価値観と自分自身の気持ちをどう折り合わせるのかという問いが、姉妹の関係を通じて描かれる。
1匹の猫が変えていく家族の関係
物語の重要な存在となるのが、妹のジャーチーが拾った野良猫だ。
ロアン・フォンイー監督は、家族が互いに衝突を避けてしまう関係性を描くうえで、偏見や固定観念を持たない猫を物語の触媒として取り入れたことを語っている。
言葉を交わしても理解し合えない人間たちの間に、言葉を持たない動物が入ってくる。猫との暮らしを通して、姉妹や家族の関係がどのように変化していくのかが注目される。
『アメリカから来た少女』監督とシュファの新たな挑戦
監督を務めるロアン・フォンイーは、長編デビュー作『アメリカから来た少女』で家族の複雑な感情を描き、第58回金馬奨で最優秀新人監督賞を含む4部門を受賞した。
本作では再び家族関係を題材にしながら、姉妹の価値観の違いと、それぞれが求める幸福に焦点を当てる。
また、主演のシュファにとって本作は初めての映画出演となる。音楽活動で知られる彼女が、家族や社会の期待に揺れるジャーチーという人物をどのように演じるのか。チェン・シュエンとの姉妹役としての掛け合いにも注目したい。
