BTS完全体、約3年半ぶり復帰——超大規模ライブ&Netflix配信で幕を開けた“BTS 2.0”【Arirang】

BTS完全体3年ぶり復帰——超大規模ライブ&Netflix配信で幕を開けた“BTS 2.0”【Arirang】 NEWS
「BTS THE COMEBACK LIVE | Arirang」Netflixにて独占配信

BTSが約3年半ぶりに完全体で復帰し、ソウルで大規模ライブを開催した。


韓国のK-POPグループBTSが、約3年半ぶりにグループとしての活動を再開し、ソウル・光化門広場でライブイベント「BTS THE COMEBACK LIVE | Arirang」を開催した。5枚目となる最新アルバム『Arirang』のリリース直後に行われた本公演は、Netflixを通じて世界同時配信され、7人のメンバー――RMJinSugaJ-hopeJiminVJungkook――の復帰の瞬間をグローバル規模で共有する場となった。

ライブは朝鮮王朝時代の宮殿・景福宮の空撮映像から幕を開け、やがてメンバー7人がその前に姿を現す構成で始まった。リーダーのRMは観客に向けて「ハロー、ソウル」と呼びかけ、「戻ってきたよ」と復帰を宣言した。

復帰ライブで示された“BTS 2.0”の始動

ライブは「Body to Body」で幕を開け、韓服姿のパフォーマーによる韓国民謡「アリラン」の演出が重ねられるなど、伝統と現代を融合させたステージが展開された。その後、新曲「Hooligan」「2.0」へと続き、会場の熱気は一気に高まっていく。

メンバーは観客に向けて順に言葉を交わし、Jiminは「ついにここに来られて、またみんなに会えた」と語りかけた。さらにヒット曲「Butter」「MIC Drop」に加え、新曲群「Aliens」「FYA」「SWIM」「Like Animals」「NORMAL」も披露され、復帰後の新たなフェーズを印象づける構成となった。

公演終盤、J-hopeは「BTS 2.0はまだ始まったばかりだ」と宣言し、グループの再始動を強く印象づけた。続けてJinも「待っていてくれて、ありがとう、ARMY」とファンへ感謝を伝え、長い空白期間を経た再会の意味を強調した。

RMの負傷を抱えながらも貫いたパフォーマンス

グループとしての完全体復帰が注目を集める中、リーダーのRMは公演直前に足首を負傷していたことが明らかになっている。所属レーベルのBigHit Musicによると、RMはリハーサル中に深刻な足首の負傷を負い、本番のパフォーマンスには制限がある状態だった。

それでもRMはステージへの参加を選択し、前方に設置されたイスを拠点としながらパフォーマンスを継続。制限のある状況下でも観客とのコミュニケーションを重視し、可能な範囲で動きながらステージを支えた。

発表された声明では、「パフォーマンスに制限はありますが」としつつ、「最善を尽くします」と説明されており、長期間復帰を待ち続けたファンに応えようとする姿勢が示されている。実際のステージでも、その意志は明確に表れ、会場の観客と配信を通じた視聴者の双方に強い印象を残した。

『Arirang』に込められたルーツとグローバル戦略

今回のライブが行われた光化門広場は、ソウルの象徴的な歴史空間であり、これまでポップコンサートが開催されたことのない場所でもある。この地を復帰の舞台に選んだ背景には、最新アルバム『Arirang』のコンセプトが大きく関係している。

アルバムタイトルは韓国の伝統民謡「アリラン」に由来し、そのモチーフは冒頭曲「Body to Body」にも取り入れられている。また、「No. 29」では韓国の国宝第29号に指定されている聖徳大王神鐘の音が使用されるなど、作品全体を通して韓国の歴史や文化への意識が強く打ち出されている。

こうした構成は、世界的な成功を収めた現在においても、自らのルーツを再確認する姿勢を示すものといえる。グローバルに展開するアーティストでありながら、BTSが韓国発のグループであるというアイデンティティを改めて提示する内容となった。

さらに本公演はNetflixによってライブ配信され、23台のカメラを用いた大規模な制作体制で世界中に届けられた。制作サイドから「この機会は逃すわけにはいかない」と語られたように、本イベントは単なるライブにとどまらず、グローバル配信戦略の中核として位置づけられている。「BTSより大きいものはない」との言葉が示す通り、そのスケールは配信プラットフォームにとっても象徴的な試みとなった。

大規模ライブと配信が示した新たなフェーズ

本公演の実施にあたっては、通常のアリーナライブとは異なる大規模な運営体制が敷かれた。公開広場での開催という特性から、制作面では1,000人以上のスタッフが動員され、ステージ設営や配信、観客誘導に至るまで綿密な計画のもと進行された。「軍事作戦のようだった」と語られるほど、その運営は複雑かつ高度なものだった。

演出面では、ライブディレクターのハミッシュ・ハミルトンが「自宅で観ている人に、あの広場に立っている感覚をどう届けるか」という視点で構築したとされ、広場全体のスケールを捉えた映像と、メンバーに寄り添う親密なカットが織り交ぜられた。現地と配信の双方に向けた体験設計が意識されている。

こうした試みは、ライブと配信を一体化させた新たな形として位置づけられる。BTSは今後、米国でのパフォーマンスやテレビ出演も予定しており、今回の復帰を起点にグローバルな活動を本格化させていく見通しだ。復帰ライブは単なる再始動にとどまらず、次のフェーズへの移行を示す象徴的な一歩となった。

ソウルから世界へ広がる復帰の瞬間

光化門広場とその周辺には、主催側が想定した規模を上回る多くの観客が集まり、会場一帯は大きな熱気に包まれた。22,000枚の観覧チケットが用意された一方で、広場外にも人々が集まり、ソウルの中心部全体がライブの余韻を共有する空間となった。

ステージでは「Dynamite」や「소우주」(「Mikrokosmos」)が披露され、観客が音楽に合わせて身体を揺らす光景が広がった。現地だけでなく、Netflixを通じて世界中の視聴者にもその一体感が届けられ、ライブ体験は物理的な会場を越えて拡張された。

RMが「スタジアム全体でジャンプしてほしい」と呼びかけた言葉の通り、この日のパフォーマンスは場所や距離を超えて共有されるものとなった。ソウルで始まった復帰の瞬間は、そのままグローバルな広がりへと接続され、BTSの新たなフェーズの幕開けを印象づけた。

復帰を起点に広がる今後のグローバル展開

今回のライブは、約4年ぶりとなるグループアルバム『Arirang』とともに、BTSの本格的なグローバル復帰を示すものとなった。メンバーは活動休止期間中、ソロ作品の発表や兵役義務の履行を経ており、ファンはそれぞれの除隊を見守りながら、完全体での再始動を待ち続けてきた。

復帰直後からグループは海外での活動も予定しており、米国ではSpotifyのイベント出演やテレビ番組『ザ・トゥナイト・ショー・スターリング・ジミー・ファロン』への連続出演が控えている。これらの展開は、今回のライブ配信と連動する形で、グローバルな露出を一気に拡大させる動きといえる。

ソウルでの大規模ライブと世界同時配信を起点に、BTSは再び国境を越えた活動を本格化させる段階に入った。今回の復帰は過去の延長ではなく、新たなフェーズへの移行を示すものであり、その動向は今後の音楽シーンにおいても注視されることになりそうだ。

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