ウンミ・モサクがオスカー候補でも「祝えない」理由とは-ICE射殺事件に「この瞬間を楽しめるわけがない」

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ウンミ・モサク

『罪人たち』ウンミ・モサクがオスカー候補の心境を語った。


ウンミ・モサクが、助演女優賞のアカデミー賞候補に選ばれたことについて複雑な胸中を明かした。出演作『罪人たち』で評価を受ける一方、ミネソタ州で連邦捜査官に射殺されたアメリカ市民、アレックス・プレッティとレネー・グッドの死を受け、「祝うことができない」と語っている。

ICEによる射殺事件に言及「祝うことができない」

モサクはサンデー・タイムズ紙のインタビューで、「今起きていることのせいで祝うことができないんだ。」と率直に語った。その理由として挙げたのが、「ミネソタ州でICE捜査官によるレネー・グッドとアレックス・プレッティの殺害、そして5歳の男の子の誘拐があったから」という出来事である。

オスカー候補という栄誉を手にしながらも、「候補になったことと、これらのニュースの両方を抱えるのは難しい。」と述べ、「一方はすばらしいと感じるけど、もう一方はとても暗くて重い。本当にディストピア的だよ。」と心境を明かした。

さらに、「どうしたら外に出てお酒を買って、この瞬間を楽しめるっていうの?」と問いかけ、祝福の場に身を置くことへの葛藤をにじませている。

夫との温度差と「普通ではない状態」

モサクは今回の出来事をめぐり、身近な家族との感情の違いについても触れている。「夫は私ほどこのニュースにショックを受けていないんだ。」と語り、社会的出来事に対する受け止め方の差を明かした。

彼女は「アメリカには独特の精神性があって、恐ろしいことが起きても翌日には仕事に行けるんだよね。」と述べつつ、自身はそう簡単に切り替えられないと説明する。「でも私は1週間打ちのめされて『こんなことが起きたばかりなのに、どうして人は人混みに行けるの?』って思う。」と語り、「繭に閉じこもりたいよ。」と率直な感情を吐露した。

さらに、夫は彼女の反応を見ることで、「これが普通の状態じゃないことを思い出すんだ」とも話している。

栄誉と悲劇が同時に存在する状況のなかで、モサクは自らの感情が揺れ動いていることを隠さなかった。オスカー候補という祝福のニュースが届く一方で、社会で起きている出来事が彼女の心に重くのしかかっていることがうかがえる。

ハリウッドでも広がる批判の声

ICEの取り締まりや今回の事件をめぐっては、モサクだけでなくハリウッドのほかの俳優たちも声を上げている。

2月5日、ジェイミー・リー・カーティスはVarietyのインタビューで、「ICEの状況は制御不能だ」と発言。ミネソタ州やその他の地域での連邦捜査官の行動について「嫌悪すべきこと」だと非難した。

さらに「毎日、もうショックを受けないだろうと思うのに、またショックを受ける」と語り、「非人道的だよ。この政権が市民や有権者、そして困っている人々を扱う方法は非人道的だ。」と指摘。「彼らがやっていることは嫌悪すべきことだよ。ICEの状況は制御不能だね。」と重ねたうえで、「これは単なる目くらましで、私たちがエプスタインのファイルに注目しないようにしているだけなんだ」とも述べている。

また、ウーピー・ゴールドバーグは1月26日の『ザ・ビュー』のエピソードで感情をあらわにし、国土安全保障長官クリスティ・ノームと国境警備隊司令官グレゴリー・ボヴィーノを名指しで批判。「クリスティ・ノーム、あなたはこんなの正当化できない。ボヴィーノさん、あなたもこんなの正当化できないよ」と語り、「どちらも正当化できないし、私たちはみんなそれを見ている。そしてあなたたちの正体も見えている。」と続けた。さらに「あなたたち全員の手は血で染まっているんだよ」と強い言葉で非難している。

こうした発言が相次ぐなか、オスカー候補という華やかなニュースの裏側で、ハリウッド内でも社会問題をめぐる議論が続いている。

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