クリストファー・ノーランが全米監督組合の新会長に選出されたことが発表された。
全米監督組合(DGA)は、隔年で開かれる全国大会においてクリストファー・ノーランを新会長に選出した。『オッペンハイマー』や『ダークナイト』で知られる世界的監督が、約1万9500人のメンバーを抱える組合を率いることとなり、映画業界にとって大きな転換点となる。
ノーランが無投票で会長に選出-声明で「最大の栄誉の一つ」と語る
隔年で行われる全米監督組合の全国大会において、クリストファー・ノーランが無投票で会長に選ばれた。彼は、2023年のストライキを乗り越えて組合を率いてきたレスリー・リンカ・グラッター前会長の後任となる。
ノーランは就任にあたり次のようにコメントしている。
「全米監督組合の会長に選出されることは、私のキャリアにおける最大の栄誉の一つです。我々の業界は大きな変化を経験していますし、この責任を私に託してくれた組合メンバーに感謝しています。また、過去4年間のリーダーシップに対してグラッター会長にも感謝したいと思います。重要な創作的・経済的保護をメンバーのために実現するため、彼女や新たに選出された理事会と協力していくことを楽しみにしています」。
『メメント』から『オッペンハイマー』まで-映画界で築いた影響力
クリストファー・ノーランは、2000年公開の『メメント』で注目を集め、記憶や時間をテーマとした斬新な語り口でハリウッドにその名を知られる存在となった。その後、2005年の『バットマン ビギンズ』から始まるバットマン三部作を手がけ、カルト的な人気と興行的成功を両立させることに成功した。
近年も『ダークナイト』や『オッペンハイマー』などの大作を通じて国際的評価を確立し、映画館での上映体験を守る立場から70mmフィルムやIMAXといった上映形式の推進を続けている。作品ごとに大規模な動員を記録しながらも、映画文化の持続を訴える姿勢は、多くの映画人や観客から支持を集めてきた。
組合活動においても、2001年に全米監督組合へ加入して以来、2015年から全米理事会や西部監督評議会で活躍してきた。現在は劇場創作権委員会や人工知能(AI)委員会の委員長を務め、業界が直面する新たな課題にも積極的に関わっている。
新たな組合役員の人事-ベテラン監督や業界の顔ぶれが集結
今回の大会では、会長以外の役員人事も決定された。全国副会長には『ウォーキング・デッド』で知られるテレビ監督ローラ・ベルシーが選出され、書記財務担当にはパリス・バークレー(『ドクター・オデッセイ』)が再選を果たした。さらに、CBSの副監督ジョイス・トーマスが書記財務補佐に指名されている。
副会長職には著名な映画監督も名を連ねた。第一副会長にトッド・ホランド、第二副会長に『アポロ13』を手がけたロン・ハワード、第三副会長に『ウーマン・キング 無敵の女戦士たち』のジーナ・プリンス=バイスウッドが選出され、多様なジャンルで活躍するクリエイターたちが新体制を支える形となった。
