デミ・ムーア主演『サブスタンス』が描く、理想の容姿を手に入れようとした女優の狂気の物語
アカデミー賞作品賞を含む5部門でノミネートされ、世界中で話題を呼んでいる『サブスタンス』の特報映像とティザーポスターが解禁された。スクリーンへの完全復帰を果たしたデミ・ムーアが、容姿の衰えに直面した元人気女優を演じ、再生医療がもたらす狂気の物語を描き出す。
カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞し、トロント国際映画祭では観客賞に輝いた本作。「美と若さ」という呪縛に囚われた女性の葛藤を描き、ゴールデングローブ賞主演女優賞(ミュージカル&コメディ部門)を受賞するなど、デミ・ムーアの怪演が各界で高い評価を受けている。
元人気女優が追い求めた“完璧な存在” ― 若さと美の代償
『サブスタンス』は、50歳の誕生日を機に仕事が激減した元人気女優エリザベス(デミ・ムーア)が、ある再生医療に手を出すことから始まる物語である。“サブスタンス”と呼ばれる治療薬を注射した直後、エリザベスの背中から、彼女の上位互換とも言える存在“スー”(マーガレット・クアリー)が出現する。若さと美貌に加え、エリザベスの経験をも引き継いだスーは、瞬く間にスターの座を駆け上がっていく。
ふたりの関係には「1週間ごとに入れ替わらなければならない」という絶対的なルールが存在していた。しかし、スーがそのルールを破り始めたことで、エリザベスの人生は思わぬ方向へと進んでいく。
デミ・ムーアが描く、45年のキャリアを超える怪演
主演を務めるデミ・ムーアは、かつて「ポップコーン女優」と呼ばれていた自身のキャリアに悩んでいたことを告白している。その経験を乗り越え、本作では“美と若さ”への執着を圧倒的な演技力で表現。その渾身の演技は、彼女の45年以上に及ぶキャリアの中で最高傑作との評価を受け、アメリカでは「デミッセンス」(デミ・ムーアのルネッサンス)という造語が生まれるほどの反響を呼んでいる。
対するスー役には、『哀れなるものたち』で注目を集めたマーガレット・クアリーが抜擢された。監督・脚本を手掛けたコラリー・ファルジャは、本作について「年齢、体重、からだの輪郭などが<理想>とされる型から外れていく時、世間は『お前は女としてもう終わりだ』と宣言します。これこそが女性の監獄です」と語り、そうした社会の価値観に一石を投じる意図を明らかにしている。
ティザーポスターが暗示する、分裂する自我

©The Match Factory
解禁されたティザーポスターは、エリザベスの正面から捉えたクローズアップショットを中心に構成されている。特徴的なのは、彼女の左瞳が2つに分裂を始めているという不穏なビジュアル表現だ。ポスターの上下に配置されたポップなピンクカラーの帯は、エリザベスの強い自己愛と不安、期待と狂気を抑え込もうとしているかのようだ。このデザインは、彼女の内面が今にも暴走しそうな緊迫感を見る者に伝えている。
【動画】衝撃の特報映像 - より完璧な自分を追い求めた果ての狂気
特報映像は「より良い自分を夢見たことは?」「もっと若く、もっと美しく、より完璧に」という問いかけから始まる。エリザベスとスーの対比的な姿を通して、狂気へと突き進む物語の一端が垣間見える。怪しげなライトグリーンの液体、“バービードール”のような完璧なスタイルのスー、そして彼女を取り巻く男たちの下劣な視線。それらと対照的なエリザベスの陰鬱な表情と不穏な動きが、観る者の脳裏に焼き付く強烈な映像となっている。
作品情報
<STORY>
50歳の誕生日を迎えた元人気女優のエリザベスは、容姿の衰えから仕事が減少し、ある再生医療”サブスタンス”に手を出す。だが<治療薬>を注射するやいなや、エリザベスの上位互換体“スー”が、エリザベスの背を破って現れる!若さと美貌に加え、エリザベスの経験を武器に、たちまちスターダムを駆け上がっていくスー。だが、一つの心をシェアするふたりには【一週間ごとに入れ替わらなければならない】という絶対的なルールがあった。しかし、スーが次第にルールを破りはじめてしまい―。
タイトル:『サブスタンス』
監督・脚本:コラリー・ファルジャ
出演:デミ・ムーア、マーガレット・クアリー、デニス・クエイド
2024年|アメリカ|英語|142分|R-15+|カラー
©The Match Factory
配給:ギャガ
公式サイト:https://gaga.ne.jp/substance/
