『イット・フォローズ』とはどんな映画?あらすじ・キャスト・ネタバレ・魅力・トリビアまとめ

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『イット・フォローズ』より ©2014 It Will Follow. Inc,

映画『イット・フォローズ』(2014)を紹介&解説。


映画『イット・フォローズ』概要

映画『イット・フォローズ』は、デヴィッド・ロバート・ミッチェル監督が手がけた、正体不明の“それ”に追われる恐怖を描く青春心理ホラー。ある出来事をきっかけに不可解な存在につきまとわれた若い女性が、日常で友人たちの助けを借りながら、逃れられない死の気配と懸命に対峙していく。主演はマイカ・モンロー、共演にキーア・ギルクリストダニエル・ゾヴァットら。

作品情報

日本版タイトル:『イット・フォローズ』
原題:It Follows
製作年:2014年
日本公開日:2016年1月8日
ジャンル:ホラー/心理ホラー
製作国:アメリカ
原作:無
上映時間:100分
次作:『They Follow(原題)』(2026年撮影開始)

監督:デヴィッド・ロバート・ミッチェル
脚本:デヴィッド・ロバート・ミッチェル
製作:レベッカ・グリーン/ローラ・D・スミス/デヴィッド・ロバート・ミッチェル/デヴィッド・カプラン/エリック・ロムズモ
撮影:マイク・ジオラキス
編集:フリオ・C・ペレス4世
作曲:ディザスターピース
出演:マイカ・モンロー/キーア・ギルクリスト/ダニエル・ゾヴァット/ジェイク・ウィアリー/オリヴィア・ルッカルディ/リリー・セペ
製作:ノーザン・ライツ・フィルムズ/アニマル・キングダム/トゥー・フリンツ
配給:ラディウス=TWC

あらすじ

現代のアメリカ郊外。大学生ジェイは、友人たちと穏やかな日常を送っていた。しかし恋人との性行為後、彼女の前に“それ”と呼ばれる正体不明の存在が現れ、歩く速度でどこまでも追い続けてくる。ジェイは友人たちと協力しながら、逃げ場のない恐怖から生き延びる方法を必死に探していく。

主な登場人物(キャスト)

ジェイ(マイカ・モンロー):郊外に暮らす大学生の女性。ある出来事をきっかけに、姿を変えながら歩いて近づいてくる正体不明の存在に追われることになり、友人たちの助けを得ながら恐怖と向き合う。

ポール(キーア・ギルクリスト):ジェイの幼なじみ。彼女に長く想いを寄せており、異常な状況に直面したジェイを守ろうと行動する。

グレッグ(ダニエル・ゾヴァット):ジェイの姉ケリーの友人。最初は“それ”の存在を信じないが、やがて彼女を助けるため行動を共にする。

ヤラ(オリヴィア・ルッカルディ):ジェイの友人。冷静な性格で、ジェイが語る不可解な出来事を半信半疑ながらも受け止め、仲間として行動する。

ケリー(リリー・セペ):ジェイの妹。姉の身に起きた異常な出来事に戸惑いながらも、友人たちと共に支えようとする。

ヒュー/ジェフ(ジェイク・ウィアリー):ジェイが出会う青年。本名を隠して生活しており、彼女を巻き込むことになる“それ”の存在と、その恐怖の連鎖について語る人物。

簡易レビュー・解説

『イット・フォローズ』は、デヴィッド・ロバート・ミッチェルが脚本・監督を務めた2014年のホラー映画で、性的接触をきっかけに“それ”が追ってくるという設定を通じ、死の不安や若者の揺らぎを不穏に描いた作品である。監督自身も、この映画には人が避けられない死や限られた時間への意識が流れていると語っている。

本作の特徴は、派手なショック演出に頼るよりも、“いつ、どこから近づいてくるか分からない恐怖”をじわじわ見せる演出にある。ゆっくり歩いてくる存在、郊外のありふれた風景、そして電子音楽による不穏なスコアが重なり、日常そのものが脅かされていく感覚を生み出している。

そのため『イット・フォローズ』は、単なる“呪い”や“追跡者”の映画としてだけでなく、青春映画の繊細さとアートホラー的な空気を併せ持つ一本として受け止められている。

内容(ネタバレ)

不可解な死から始まる物語

物語は、郊外に住む若い女性アニーが突然家を飛び出し、何かに怯えながら車で逃げる場面から始まる。周囲には何も見えないが、彼女は確かに“何か”から逃げている様子だった。その夜、海辺にたどり着いた彼女は家族に電話で別れを告げる。翌朝、浜辺では無残な姿となった彼女の遺体が発見される。

恋人との夜が恐怖の始まり

その後、舞台は大学生ジェイの日常へ移る。彼女は恋人ヒューと映画館でデートをしていたが、ヒューは突然、周囲にいるはずのない人物を指差して怯え始める。ジェイには何も見えないが、彼は異様なほど警戒していた。数日後、ふたりは車の中で初めて関係を持つが、その直後ヒューはジェイを気絶させ、彼女を廃墟へ連れて行く。

“それ”という呪いの説明

目を覚ましたジェイは椅子に縛りつけられており、ヒューは自分が彼女に“何か”を移したと告げる。それは性交によって人から人へ移る呪いで、感染した者は“それ”という存在に追われ続けるという。人の姿をして近づいてくるその存在は、捕まれば必ず殺し、そして次に呪いを渡した相手を追い始める。

ジェイを追い始める存在

ヒューはジェイに“それ”の姿を見せるため、遠くからゆっくり歩いてくる裸の女性を指さす。彼女にしか見えないその存在は、歩く速度で必ず近づいてくるという。ジェイを自宅近くまで送ったヒューは姿を消し、以後ジェイの前には、姿を変えながら静かに近づく“それ”が現れ始める。

友人たちと恐怖に向き合う

学校でも自宅でも、周囲の人には見えない“それ”が確実に近づいてくる。ジェイは恐怖に追い詰められ、妹ケリーや友人ポール、ヤラたちに助けを求める。彼らは半信半疑ながらも彼女を守ろうとし、ヒューの正体を調べる中で、ジェフ・レッドモンドという本名と、この呪いが他者へ移されてきた連鎖であることを知る。

湖畔での襲撃

ジェイたちは時間を稼ぐため、隣人グレッグの家族が所有する湖畔の別荘へ向かう。しかし翌日、仲間の姿をした“それ”が背後からジェイを襲撃する。周囲の人間には見えない存在が彼女の髪を掴み、友人ポールを弾き飛ばすなど異様な現象が起こる。ジェイは拳銃で撃つが、“それ”は完全には消えず、恐怖は続いていく。

グレッグに移された呪い

湖畔での出来事の後、ジェイは“それ”から逃れるため、隣人グレッグと関係を持ち、呪いを彼に移す。ジェイはしばらく平穏を取り戻したように見えるが、やがて“それ”はグレッグを襲い、彼は自宅で殺されてしまう。呪いは再びジェイへ戻り、彼女は再び追われる立場に戻る。

最後の作戦

追い詰められたジェイと友人たちは、“それ”を罠にかけて倒す計画を立てる。彼らは廃墟となった屋内プールへ向かい、家電製品や電気コードを水の中に配置して、電気ショックで存在を倒そうと考える。ジェイはプールの中央で“それ”を待ち受けるが、現れた存在は彼女の父親の姿をしていた。

銃撃と消えない恐怖

友人たちは銃で撃ち、さらに電気を流そうとするが、“それ”は水中を移動して襲いかかり、計画は完全には成功しない。最終的にポールが銃撃を加えることで存在は一時的に沈み、水面には血のようなものが広がる。しかし“それ”が本当に消えたのかは分からないままだった。

続くかもしれない追跡

物語の最後、ジェイとポールは静かな街を並んで歩いている。ポールは彼女と関係を持ったことが示唆され、呪いが再び別の誰かへ渡された可能性も示唆される。ふたりの背後では、遠くから誰かが歩いてくる姿が見えるが、それが“それ”なのかは明言されないまま物語は終わる。

作品トリビア

着想は監督の「子どもの頃の悪夢」

監督は、本作のアイデアが子どもの頃に繰り返し見た悪夢から生まれたと語っている。夢の中では「誰か、あるいは何かが歩いて近づいてくる」という恐怖があり、その感覚を映画の中心設定にしたという。

時代が特定できない世界観は意図的

映画には現代と古い時代の要素が混在している。例として「1970~80年代の車」「レトロなテレビ」一方で「電子書籍のような架空の端末」などが登場する。これは監督が「特定の時代に固定されない夢のような感覚」を作るため意図的に行った演出である。

“それ”は必ず歩く ― 走らないルール

作中の存在“それ”は必ず歩いて近づくというルールがある。これは「逃げても時間を稼げるだけで、完全には逃げられない」という不安を強調するための設定で、監督自身が最初から決めていたコンセプトだった。

音楽は80年代ホラーを意識

音楽はディザスターピースが担当。 ジョン・カーペンター作品など1980年代ホラーのシンセサウンドを意識して制作され、映画の不穏な空気を強めている。 このスコアは批評家から特に高く評価され、作品の象徴的要素のひとつになった。

低予算映画から大ヒットへ

製作費は約200万ドル前後とされるが、口コミと批評家評価で広く話題になり、世界興収は2000万ドル以上を記録。公開後は「2010年代を代表するモダン・ホラーの一作」として多くの映画評論で取り上げられている。

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