『プロジェクト・ヘイル・メアリー』撮影で100日間ひとりぼっちだったライアン・ゴズリングを救ったのは“娘”と“モップ”

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』撮影で100日間ひとりぼっちだったライアン・ゴズリングを救ったのは“娘”と“モップ” Latest Films
ライアン・ゴズリング、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』より

映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』で主演するライアン・ゴズリングが、孤独な撮影を乗り越えた方法を明かした。


宇宙は孤独な場所だ――そしてその孤独は、映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』の撮影現場でも現実のものとなっていた。

『バービー』『ラ・ラ・ランド』などで知られるライアン・ゴズリングが主演するSFアドベンチャー『プロジェクト・ヘイル・メアリー』では、宇宙船の中で目覚める記憶喪失の宇宙飛行士ライランド・グレースを演じている。本作は、推定2億ドル規模の製作費を投じた大作であり、1つのシーンにおよそ100日間を費やすという異例のスケールで撮影が行われた。その中でゴズリングは、ほぼひとりで演じ続ける状況に直面していた。

100日間ひとりで続いた映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』の撮影

短期間で撮影を終える作品も少なくない中、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』では、ひとつのシーンに長期間を費やすことが可能だった。その一方で、ゴズリングにとっては精神的に厳しい時間でもあった。

100日くらいひとりで撮り続けていたあるシーンのことを覚えてるんだけど……」と振り返りつつ、「誰かと一緒にいたくなってきてさ」と、IMDbのインタビューで当時の心境を明かしている。

宇宙空間で孤独に漂う主人公という設定は、撮影現場でもそのまま再現されていたと言えるだろう。そしてその極限の状況の中で、ゴズリングはあるユニークな提案を口にすることになる。

「モップで友達を作りたい」――極限の中で生まれた奇妙な相棒

極限の孤独の中で、ゴズリングが口にしたのは意外な提案だった。

モップで友達を作りたい、今日はそのモップ友達と一緒にシーンをやりたい」と語り、現場にいたスタッフに協力を求めたという。

この一言を受けて、制作チームはすぐに動いた。「すぐに動いてくれた。みんなで材料を集めて、モップを作ってくれてさ」と振り返り、「それを“モッピー・リングウォルド”って呼んでくれたんだよね」と明かしている。

その日、ゴズリングはその“相棒”とともに撮影に臨み、「一緒に過ごして、ダンスもしたりね」と語るなど、現場には一時的ながらも和やかな空気が生まれていたようだ。

こうした出来事を通じて、本作の撮影が特別な体験であったことを実感したというゴズリングは、「モップの友達を作るためにすべての作業を止めてくれる映画監督なんて、そうそういないよ」とコメントしている。

娘たちの声が救いに――エイリアンとの会話を支えた家族の存在

こうした孤独な撮影を支えていたのは、現場の工夫だけではなかった。ゴズリングにとって大きな支えとなっていたのが、家族の存在である。

本作で彼が演じるライランド・グレースは、ロッキーという名のエイリアンと交流を深めていく。その会話シーンの一部では、ゴズリングの娘たちがロッキーの“声”として参加していたという。

撮影中に気分転換が必要なときなどに、娘たちが現場に来てくれてさ」と語り、「僕は耳にイヤピースをつけて、娘たちがロッキーとして話してくれるんだ」と明かしている。

さらに、「映画の中に、僕が笑ったり、すごく魅了されたりする場面があるんだけど」としながら、「それって実は娘たちが話しかけてくれてて助けてくれてるんだよね」と振り返った。

完成版ではジェームズ・オルティスがロッキーの声を担当しているものの、ゴズリングのリアクションの一部は、実際に娘たちとのやり取りから生まれたものだった。

また、娘たちは試写段階でも作品に関わっていたといい、「この映画のカットを何度も観てくれて、たくさんの意見ももらったよ」と語っている。

さらに、キャラクター造形の一端にも家族の存在が影響していたという。衣装合わせの際、娘のひとりが「眼鏡をかけてると頭よさそうに見えるよ」と助言し、それが役作りのヒントになったとゴズリングは振り返っている。


原作は、『オデッセイ』でも知られるアンディ・ウィアーの同名小説。脚本は同作も手がけたドリュー・ゴダードが担当し、監督は『LEGOムービー』『21ジャンプストリート』などで知られるフィル・ロードとクリストファー・ミラーが務める。

キャストにはザンドラ・ヒュラー、ライオネル・ボイス、ケン・リョン、ミラナ・ヴェイントラブらが名を連ねる。

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』は3月20日、劇場公開予定だ。

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