トム・クルーズが『スター・ウォーズ:スターファイター』の撮影現場を訪れ、ライトセーバー決闘シーンの一部を実際に撮影していたことが明らかになった。
トム・クルーズが、『スター・ウォーズ:スターファイター』の撮影現場で“カメラを回す側”に立っていた。
監督を務めるショーン・レヴィがニューヨーク・タイムズ紙に語ったところによると、クルーズは昨年11月に同作のセットを訪問。当初は見学のみの予定だったが、結果的に映画に登場するライトセーバー決闘シーンの一部を撮影することになったという。
ライアン・ゴズリング主演の本作は、スカイウォーカー・シリーズとは異なる時間軸と舞台を描くオリジナルの『スター・ウォーズ』作品で、2027年5月の劇場公開が予定されている。
泥と水の中でカメラを構えたトム・クルーズ
ニューヨーク・タイムズ紙は、撮影現場でのクルーズの様子を次のように伝えている。
「トム・クルーズは泥と池の水で足首まで浸かっていた。彼はデジタルカメラの上に身をかがめながら、完璧なショットを撮ろうと非常に集中した表情を浮かべていた。ショーン・レヴィは少し信じられないような様子で周囲を見回した」。
現場を訪れていたのは、単なる大物俳優の“表敬訪問”ではなかった。
レヴィは同紙に対し、「先週はスティーヴン・スピルバーグがここにいたよ」と語ったうえで、「そして今度はトム・クルーズがカメラを操って、彼の素敵な靴をダメにしているんだ」と、その光景を振り返っている。
「冗談のつもりだった」—差し出されたカメラ
ニューヨーク・タイムズ紙によると、クルーズ自身は当初、現場を見学するだけのつもりだったという。
「クルーズはただ見学したいだけだと伝えたが」としたうえで、水中でのライトセーバー決闘シーンのセットアップを進めていたレヴィが、ある提案を口にしたと伝えている。
「水中でのライトセーバー決闘シーンのセットアップをしていたレヴィは、スターにカメラの一つに入ってもらったらどうかと提案した。彼は冗談のつもりだった」。
しかし、その場にいたのはトム・クルーズだった。
記事は続けて、「しかしそこにいたのはクルーズで、泥だらけの池に入っていき、プロのようにカメラを構えていた」と記している。
冗談として差し出されたはずのカメラは、瞬く間に“本気の撮影機材”となった。
ハリウッドを代表するスターは、その場で求められた役割を即座に理解し、ためらうことなく撮影に加わっていたことになる。
「その一部はトムが撮影したんだ」—完成作に残る瞬間
この出来事が単なる現場での即興的なエピソードではなかったことは、レヴィ自身の言葉からも明らかだ。
監督はニューヨーク・タイムズ紙に対し、完成した映画を観る観客に向けて、次のように語っている。
「今、君たちが映画を見る時、その一部はトムが撮影したものだって分かるだろうね」。
さらにレヴィは、その出来事を振り返りながら、「つまり、最高にクールだろ?」と付け加えた。
ハリウッドを代表するスターが、見学者としてではなく、撮影クルーの一員としてカメラを構えた瞬間は、スクリーンの中に確かに刻まれている。
『スター・ウォーズ:スターファイター』には、物語だけでなく、その舞台裏に生まれた思いがけないコラボレーションもまた、静かに組み込まれているようだ。
オリジナル作品として描かれる新たな銀河
『スター・ウォーズ:スターファイター』について、現時点で明らかになっている情報は多くない。
本作はスカイウォーカー・シリーズとは直接のつながりを持たない、遥か彼方の銀河を舞台にしたオリジナル作品であることが分かっている。
主演はライアン・ゴズリングが務め、共演にはマット・スミス、ミア・ゴス、アーロン・ピエール、エイミー・アダムスらが名を連ねる。
監督を務めるのはショーン・レヴィで、脚本は『バンシー』や『ウォリアー』で知られるジョナサン・トロッパーが担当した。
レヴィはニューヨーク・タイムズ紙の取材に対し、大作映画の製作姿勢についても率直に語っている。
「時間もお金も全て使うことを誇りとする映画スターや映画製作者の一群がいるんだ」と述べたうえで、「でも僕は、スタジオが信頼できる誰かを求めた時に呼ばれる人間なんだ」と、自身の立ち位置を説明した。
続けて、「彼らの投資を真剣に受け止め、責任を持って仕上げるってね」と語り、「最もセクシーな言い方じゃないけど、僕は良い働き手なんだ。そしてそのことに誇りを持っているよ」と締めくくっている。
ヒット作の実績とスタジオの期待
ショーン・レヴィの直近の監督作は、マーベル映画『デッドプール&ウルヴァリン』だ。同作は2024年夏に世界興行収入13億ドルを記録し、R指定映画として史上最高の興行成績を達成した。
ディズニーとルーカスフィルムが、『スター・ウォーズ』映画フランチャイズにおいても、レヴィに同様の成功を期待しているのは確実だろう。
レヴィはまた、『ストレンジャー・シングス』のエグゼクティブ・プロデューサーとしても知られ、最終シーズンではいくつかのエピソードで監督も務めている。
大作映画を堅実にまとめ上げる手腕と、スタジオからの信頼。その延長線上に、『スター・ウォーズ:スターファイター』は位置づけられている。
トム・クルーズが偶然にもカメラを握ることになったライトセーバー決闘シーンは、完成作の中に静かに息づいている。
スターの即興的な行動と、現場の判断が交差した一瞬は、本作の舞台裏を象徴するエピソードのひとつと言えるだろう。
『スター・ウォーズ:スターファイター』は、2027年5月28日に米劇場公開される予定だ。
