ここ数年、よく聞くようになった「MBTI」。簡単に説明すると、人間の性格を4つの基準で2つずつに振り分け、「2×2×2×2」で16タイプの性格に分類するという試み（通称「16タイプ診断」「16診断」「16 Personalities」など）である。
もちろんその16個の性格の中にも無限の個性は存在するし、気分や状況、相手によって人の性格は変化したりもするため一概に「この人はこういう人」とすべてを決めつけることはできないが、おおまかには人物の特徴を捉えることができるため、自分や他人の理解を深めるのを助けてくれる指標として活用されている。インターネット上には数分間質問に答え続けることで自身のMBTIを判断してくれるサイトなども点在し、MBTIは巷で頻繁に話題になっている印象だ。
今回はそんなMBTIの中のひとつ、「INFJ（提唱者）」タイプだとされる映画（およびドラマシリーズ）のキャラクターをまとめた。INFJがどのようなタイプなのかを知る助けになれば幸いだ。
INFJ（提唱者）を簡単に解説
INFJは、I（内向）・N（直観）・F（感情）・J（判断）の要素を持っている。内向的で、想像力に長け、感情で行動することが多く、計画的でテキパキしたタイプである。簡単に言えば、「感受性・共感性をもって人々・世界のためを考え、想像力豊かでひとり心配しがちなしっかり者」といった性格だ。
INFJは感情や誠意を重視する孤高の理想主義者。内心の理想が非常に高いため、価値観を周囲に理解されず悩むこともあるという。未来の不安を予測して動くため、“心配しすぎ”扱いされたり、不安を先回りで解消するため自身の活躍に気づかれなかったりと報われない一面も。
INFJのキャラクターたち（※）
※国内外のMBTIサイトや、筆者の判断に基づいたラインナップになります。映画内でのキャラクターの言動・行動から判断されたものであるため、諸説あります。また、作品やシーンによって性格が変わって見えることもあります。
アルバス・ダンブルドア（『ハリー・ポッター』シリーズ）
世のため人のために黙って偉大な活躍をし続けるINFJらしさを備えたダンブルドア校長。未来を予測し、弱者の身を心配し、秩序を守るために誰よりも早く動く“孤高の賢人”ぶりは気高い印象にもつながり、多くの魔法使いから尊敬されているが、その一方で彼には孤独な一面もあったようにも感じる。
エルサ（『アナと雪の女王』シリーズ）
幼少期の経験で「何かが起きたら…」という不安に取り憑かれ、閉じこもっていたエルサ。王位継承者らしい強い責任感もあって、周囲に悩みを打ち明けることもなかなかできずにいる。理解されないまま魔女扱いされる事態にまで発展するが、彼女はただ愛情深く、優しく、繊細なだけだ。
シンパイ（『インサイド・ヘッド２』）
誇張はあれど、INFJの例としてわかりやすいのがシンパイ。彼女はいち早く「こうなるかも」「誰かがこう感じるかも」と、不安事が起きる前に大きく先回りしてあれこれ考える。あまりに思慮深く、周囲が察するより1,2テンポ早く焦り出すため、なかなかその感覚を周りに理解してもらえないのだ。
アシタカ（『もののけ姫』）
強い正義感と熱い心を持つが、表面に出る態度は基本的にかなり冷静なアシタカ。正解だと感じた行動はすぐ迷わず実行する素直さと行動力も特徴。理想の実現を言じ、自身の使命のためなら危険や困難にも立ち向かう気と責任感、周囲にあまり相談しない“孤高の英雄”感もINFJらしさといえるだろう。
悪役だったら：エスター（「エスター」シリーズ）
内に秘めた理想と激情を原動力に（N・F）、ひとりで緻密な計画を着実に遂行する（I・J）エスター。正しい念のために先読みした行動ができるのが特徴のINFJであるため、その“正しさ”が出自や環境によって歪んで育った場合、強い念と計画力が他人になかなか止められない暴走を生むのだろう。
その他のINFJと言われる映画・ドラマキャラクター
ほかには以下のようなキャラクターがINFJ（提唱者）タイプだと言われている。思想が行動に現れる、理想実現に全力のキャラクターたち。彼らは他のキャラクターたちよりも一歩引き、ひとりで物事を深く考えている印象がある。
アラゴルン（「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ）
エイミー・エリオット・ダン（『ゴーン・ガール』）
エドワード・カレン（「トワイライト」シリーズ）
エンシェント・ワン（『ドクター・ストレンジ』など）
オビ＝ワン・ケノービ（「スター・ウォーズ」シリーズ）
ゲラート・グリンデルバルド（「ファンタスティック・ビースト」シリーズ）
サリー（『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』）
ジグソウ（「ソウ」シリーズ）
ニナ・セイヤーズ（『ブラック・スワン』）
ブルーノ・マドリガル （『ミラベルと魔法だらけの家』）
リーマス・ルーピン（「ハリー・ポッター」シリーズ）
ロキ（「マイティ・ソー」シリーズなど）
デナーリス・ターガリエン（「ゲーム・オブ・スローンズ」）
パク・セロイ（「梨泰院クラス」）
マット・マードック／デアデビル（「デアデビル」）
他のMBTIはこちら
いかがだっただろうか。このコラムシリーズでは、16個のタイプすべての映画キャラクターをまとめて紹介する予定だ。他のタイプもぜひ楽しんでいただきたい。
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