ヴィン・ディーゼルが『ワイルド・スピード』最終章に向け、C・ロナウドの役を書いたと明かした。
『ワイルド・スピード』シリーズ最終章に、世界的サッカー選手クリスティアーノ・ロナウドが参加する可能性が浮上している。シリーズの主演でプロデューサーも務めるヴィン・ディーゼルが、Instagram上でロナウドのために役を書いたと明かし、ファンの間で大きな話題となっている。
ヴィン・ディーゼルがSNSで示唆したロナウド参加の可能性
ディーゼルは自身のInstagramにロナウドとのツーショット写真を投稿し、『ワイルド・スピード』シリーズへの参加を示唆するコメントを添えた。投稿の中で彼は、以前からロナウドの出演を望む声があったことに触れた上で、次のように語っている。
「みんながずっと聞いてきたんだよね。彼は『ワイルド・スピード』の世界に参加するかって……。正直に言うと、彼は本物だよ」
さらにディーゼルは、より踏み込んだ表現で、ロナウドのために具体的な役を用意したことも明かしている。
「彼のために役を書いたんだ」
現時点でロナウドの出演が正式に発表されたわけではないが、シリーズ最終章に向けた動きの中で、この発言が注目を集めている。
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ロナウド出演は未確定、正式な発表は行われていない
現時点では、ロナウドが『ワイルド・スピード』シリーズに出演することは正式に確認されていない。米メディアThe Hollywood Reporterは、ディーゼルおよびロナウド双方の関係者にコメントを求めたが、記事掲載時点で回答は得られていないと報じている。
ディーゼルの投稿は、あくまで本人の言葉による示唆にとどまっており、制作サイドやスタジオからの公式発表は出ていない。そのため、ロナウドの参加が実現するかどうかは、今後の続報を待つ必要がある状況だ。
一方で、『ワイルド・スピード』シリーズはこれまでも、スポーツ界や音楽界の著名人を含む多彩なキャスティングで話題を集めてきた経緯があり、ディーゼルの発言が単なる憶測として片付けられない点も、注目を集める理由となっている。
最終章は2027年公開予定、原点回帰と再会が掲げられた条件
シリーズ第11作となる『ワイルド・スピード』最終章は、2027年4月の公開が予定されている。ディーゼルは6月に開催されたイベントFuel Festに登壇し、同作の公開時期について、ユニバーサル・スタジオとの間で条件付きの合意があったことを明かした。
その際、ディーゼルはスタジオから公開時期の要望を受けた経緯を説明し、次のように語っている。
「つい昨日、ユニバーサル・スタジオと一緒にいたんだ。スタジオからは『ヴィン、2027年4月に『ワイルド・スピード』の最終章を公開できないか』って言われたよ。だから僕は言ったんだ。『3つ条件がある。ファンの声をずっと聞いてきたからね』って」
彼が挙げた条件のひとつは、物語の舞台をロサンゼルスに戻し、シリーズの原点であるカー・カルチャーとストリートレースに立ち返ることだった。そしてもうひとつの重要な条件として、ドミニク・トレットとブライアン・オコナーの再会が示された。
「3つ目の条件は、ドムとブライアン・オコナーを再会させることだった」「それこそが、最終章で君たちに届けるものだよ」
ディーゼルの発言からは、最終章が単なる完結編ではなく、シリーズの歴史やファンの思いを受け止める作品として構想されていることがうかがえる。
ポール・ウォーカーの死去とシリーズが選んだ表現のかたち
ポール・ウォーカーは2013年11月30日、交通事故により亡くなった。当時、彼は『ワイルド・スピード SKY MISSION』の撮影途中であり、すべてのシーンを撮り終えることができなかった。
しかし同作では、CGIやVFX技術に加え、ウォーカーの兄弟であるコディとケイレブの協力によって、ブライアン・オコナーの登場が実現した。制作には約350カットが用いられ、シリーズにとって重要なラストシーンが完成した。
同作のラストでは、ディーゼル演じるドミニク・トレットと、ウォーカー演じるブライアンが並んで車を走らせ、それぞれ別の道へと進んでいく姿が描かれている。この場面について、VFXスーパーバイザーのジョー・レッテリは、その重みを次のように振り返っている。
「少しでも失敗する余地はなかった。それほど重要な場面だったんだ。ポールの記憶を尊重しながら物語を完結させる必要があったし、観ている人が僕たちの作業のことを一切考えなくて済むようにしなければならなかった」「ファンなら、画面の中でポールの演技を観て、彼に別れを告げていたはずだよ」
シリーズは技術的な再現にとどまらず、物語としてウォーカーへの敬意を示すことを重視してきた。その姿勢が、最終章における再会の示唆にもつながっているといえそうだ。
