FILMS/TV SERIESNEWS

アカデミー賞ショートリスト入りのタイ映画『おばあちゃんと僕の約束』邦題決定 - 観客参加型試写会で命名、6月全国公開へ

©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED FILMS/TV SERIES
©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

タイ発の感動作『おばあちゃんと僕の約束』が邦題に決定 - 観客を巻き込んだ異例の命名で話題沸騰! TikTokで1000万回再生突破の注目作が6月に日本上陸

『おばあちゃんと僕の約束』の公開を通じて、祖母と孫の絆をテーマにした感動のストーリーが日本でも共感を呼ぶことになりそうだ。

全世界で120億円を超える興行収入を記録し、タイ映画として初めてアカデミー賞国際長編映画部門のショートリスト入りを果たした『おばあちゃんと僕の約束』が、2025年6月13日より新宿ピカデリーほか全国で順次公開されることが決定した。本作はGDH(ジーディーエイチ)が製作を手がけ、『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』を生み出した新進気鋭の映画スタジオとして知られている。邦題決定に際しては、日本では異例となる観客参加型の試写会が開催され、80名の一般観客からアイデアを募る形で最終決定に至った。

『おばあちゃんと僕の約束』邦題決定試写会の様子 ©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

『おばあちゃんと僕の約束』邦題決定試写会の様子 ©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

“ぜっタイ泣ける”と評される感動作の全貌

©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

主人公のエムは大学を中退し、ゲーム実況者としての成功を夢見る青年だ。従妹のムイが祖父から豪邸を相続したことを知り、自身も楽な生活を手に入れようと目論む。一方で、エムには一人暮らしをしながらお粥を売って生計を立てている祖母のメンジュがいた。メンジュがステージ4のがんに冒されていることが判明すると、エムは不謹慎にも相続を得ようと祖母に近づいていく。しかし、メンジュの慎ましくも懸命に生きる姿に触れるうちに、エムの心境は次第に変化していく。

©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

タイ映画史上初の快挙となった反響

2024年4月のタイでの公開以降、本作は社会現象とも呼べる反響を呼んでいる。特に若年層を中心に、鑑賞後の感動を共有する動画がTikTokなどのSNSで拡散され、観客動員数は急速に拡大。タイでは年間最大のオープニング成績を達成し、最終的に世界興行収入は120億円を突破した。さらに、タイ映画として初めてアカデミー賞国際長編映画部門のショートリスト入りを果たすという快挙も達成している。

©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

本作の主演を務めるのは、ドラマ「I Told Sunset About You 〜僕の愛を君の心で訳して〜」で知られるプッティポン・アッサラッタナクン。通称ビルキンとして、俳優・ミュージシャンとしてアジア全域で高い人気を誇る。祖母役のウサー・セームカムは78歳での俳優デビュー作品となり、母親役には『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』で印象的な演技を見せたサリンラット・トーマスが扮している。

©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

観客とともに紡ぎ出された邦題の誕生秘話

2025年1月22日、本作の邦題決定という異例の取り組みが行われた。700名を超える応募者の中から選ばれた80名の観客が参加する特別試写会が開催され、映画パーソナリティの伊藤さとり氏と配給元のアンプラグド代表・加藤武史氏が登壇。コロナ禍以前と比較して78%の水準にとどまる洋画興行の現状が語られる中、加藤氏は「映画はお客さんのもの。お客さんが見てくれて初めて成立する。それなら、一緒に考えてもらうのが面白いのでは?」と企画の意図を説明した。

会場では『恋人たちの予感』(89年)や『幸せのレシピ』(01年)など、過去の印象的な邦題が例として挙げられ、観客からは「家」「約束」「お粥」「思い出」「遺産」といった多様なキーワードが提案された。この試みを通じて、最終的に『おばあちゃんと僕の約束』という邦題が選ばれることとなった。

©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

バンコクの情緒あふれる映像美に込められた普遍的メッセージ

©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

このたび解禁された本作のポスタービジュアルは、エムとおばあちゃんの屈託のない笑顔を捉えた心温まるものとなっている。また、場面写真からは、日傘をさして歩く2人の姿や、おばあちゃんの肩を揉むエム、家族との食卓、墓参りの様子、祭壇に手を合わせる場面など、タイの伝統文化や日常の情景が切り取られている。製作を手がけたGDHは、『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(17年)や『女神の継承』(21年)などのヒット作を生み出してきた新進気鋭のスタジオとして知られ、“アジアのA24”とも称される存在だ。

作品情報

<STORY>
大学を中退してゲーム実況者を目指す青年エム。従妹のムイが祖父から豪邸を相続したと聞き、自分も楽をして暮らしたいと画策。エムにはお粥を売って生計を立てている一人暮らしの祖母・メンジュがおり、ステージ4のガンに侵されていることが判明。不謹慎にもエムはメンジュに近づき、彼女から信頼され相続を得ようとするのだが、その慎ましく懸命に生きる姿や考えに触れていき……。

タイトル:『おばあちゃんと僕の約束』
原題:Lahn Mah
監督・脚本:パット・ブンニティパット
脚本:トッサポン・ティップティンナコーン
出演:プッティポン・アッサラッタナクン(ビルキン)、ウサー・セームカム、サンヤー・クナーコン、サリンラット・トーマス、ポンサトーン・ジョンウィラート、トンタワン・タンティウェーチャクン
日本公開:2025年6月13日
製作国:タイ|上映時間:125分|カラー|5.1ch|1.85:1
日本語字幕:小河恵理
後援:タイ国政府観光庁
配給:アンプラグド
©2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED
公式サイト:unpfilm.com/lahnmah
X:@lahnmahjp
Instagram:@unplugged_movie
Facebook:@lahnmahjp
TikTok:@unpfilm

cula をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む

タイトルとURLをコピーしました